以前にアイルランドのクラフト・ビールのことを書きましたけれども、世界的にクラフト・ビール (地ビール) が人気らしいです。
それで、大手のビール会社もクラフト風ビールを出し始めています。こちらが、ギネスの出したクラフト風ビール。ギネス・ウェストインディーズ・ポーターとダブリン・ポーターです。たぶん、去年発売になったと思う。
それで、米国のクラフト・ビールの協会なんかでは、年間の生産量とか大手ビール会社の出資比率とか、クラフト・ビールと呼んでいいビールの条件を細かく決めてるらしいんですけど、クラフト・ビールを作ってる小さい醸造会社の中には、大手ビール会社が作るクラフト風ビールを「クラフティー・ビール」などと揶揄する向きもあるそうです。
「Craft」は「手作り」みたいな感じのいいニュアンスがありますけど、「Crafty」っていう形容詞には、「悪だくみの」とか「ずる賢い」みたいな意味があるので、明らかに蔑称ですね。
それで、私もギネスのクラフト風ビールを飲んでみたんですが、おいしいかおいしくないかっていうと、おいしいんですよ。クラフト・ビールは風味とかコクとかのど越しとかキャラ立ちが凄くて、一言でいうと野趣に富む味なんですが、さすがにきっちり再現してきてます。ギネスはダブリンの醸造所に新しいビールを開発する研究所みたいのがちゃんとあるんですよね。ビンの形とかラベルもちょっと昔風でそれっぽいでしょ。
値段の方も、一般のクラフト・ビールよりも安めの設定なんです。うちの近所のスーパーで 500ml が 2.95 ユーロ。一般のは 3.50 から 4.00 ユーロぐらいしますから。
ちゃんとした研究施設で味を研究して商品開発して、安めの値段で販売されたら、まあ小さい会社がクラフティー・ビールなどと、やっかみ言いたくなるのもわかります。