たらのコーヒー屋さん - 2 店舗目

たらのコーヒー屋さんです。

オペラ『カルメン』

 

ボード・ガシュ・エナジー劇場でジョルジュ・ビゼーのオペラ『カルメン』を見てきました。アイリッシュ・ナショナル・オペラのプロダクション。

 

4幕モノですが、各幕間に休憩が入ります。3回目はショート・ブレイクで観客は5分ほど着席したままでしたが。終わったのが11時15分くらいで3時間45分の長丁場。子役の子もいっぱい出演していたんですが、ちゃんとカーテンコールにも出てきていました。お疲れ様でした。歌唱はフランス語で英語の字幕が舞台袖と舞台中央に表示されます。

 

カルメンを歌うのはコーク出身のメゾソプラノ、ニーヴ・オサリヴァン (Niamh O'Sullivan) さん。セクシーで気まぐれで情熱的なカルメンを熱演していました。カルメンの女友だち2人の蓮っ葉なかんじもとてもよかったです。

 

あとセットもよかったですね。第一幕は下手にカルメンが働くタバコ工場、上手にドン・ホセのいる兵舎。タバコ工場の上部にはストリート・グラフィティ風のカルメンの大きな似顔絵が描かれています。第二幕は居酒屋。カルメンと2人の友達がアンドリュース・シスターズみたいに歌う場面がいいですね。

 

第三幕のセットがすごいと思いました。密輸団がアジトにしている廃倉庫。上手手前から下手奥まで斜めに無機質な大きな窓のついた灰色の壁が貫いています。ロシア構成主義のような直線的なセットです。奥に向かって窓が小さく描かれているので遠近法の錯覚で実際よりも奥行があるように見えます。

 

第四幕は闘牛場。左右に3層の観覧席。観客がおおぜい入って紙吹雪を巻くととても華やかです。そして、観客が掃けたあとに中央でクライマックスとなる悲劇的なシーンが演じられるわけです。

 

 

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リサイクル

ウチにはいらんモノがいっぱいあるんですが、ついにコンピューターを4台、リサイクル場にもっていきました。デスクトップが2台とラップトップが2台。

 

デスクトップの1台に残しておきたい写真が残っているような気がしてたんですが、それに接続していたモニターを5年ほど前に先に処分してしまって、接続できるモニターがなくなってしまいました (と思いこんでいました)。それで、変換プラグを買おう買おうと思っているうちに伸ばし伸ばしになっていた。

 

しかし、接続できるモニターがないというのは私の勘違いで、ちゃんと見てみたら普通に VGA - VGA のケーブルで接続できた。ジャーヴィスの Curry's でケーブル買ってきたんだけど、ウチに帰ってきてみたら、その手のケーブルも実はウチにあった。

 

それでモニター接続して PC を立ち上げて、めぼしいファイルをサルベージした後、4台まとめて持っていきました。リサイクル場は前回も持って行ったエレクトロニック・リサイクリングというフィングラス (Finglas) にある会社。営業時間中に持っていけばタダで引き取ってくれます。電気で動くもの (プラグが付いているものとバッテリーで動くもの) はすべて引き取ってくれます。

 

2008 年に買った Sony 製の Vaio も持っていこうかと思ったんだけど、ちょっと見た目がいいのでこれはとっておくことにした。こういうことをしているとモノが貯まります。OS は Windows Vista でした。

 

5年前にリサイクル場に持って行ったときのブログ ↓

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ダブリンのレコード屋さん巡り

プレイヤーを買ったということでダブリンのレコード屋さん巡りをしました。新品のレコードは Golden Discs、HMV、Tower Records などで買える。だいたい1枚30ユーロとかしますね。

 

しかし、やはり中古レコード屋さんで棚のレコードをぱたぱた見ていくのが楽しいですね。20代の頃の感覚を思い出します。

 

1軒目。ハーペニー橋を南に向けてわたった先のマーチャント・アーチにある Mojos Records。ここは割と新しい店。グーグルマップで見ると2017年にはまだできてない。こじんまりとした店内に雑然としつつも秩序をもって中古レコードが所せましと並べられている。いい雰囲気。

 

Freebird Records はウィックロー・ストリート (Wicklow Street) にある。入り口は狭いんだけど、ウネウネと廊下を歩いていくと突き当りにスペースがあって、そこを古本屋と共有している。1978年創業。ここの古本屋にはよく来ていたのだけど、これからはレコード屋さんの方も楽しめる。

 

ジョージ・ストリート・アーケードにあるスピンディジー・レコード。ここも歴史は長い。昔はセコンドハンド専門店だったはずだが、今では新品のレコードの方が多い。アルチザンな雰囲気は残しながらも、商品の陳列スペースはゆったりしていて小奇麗な印象。

 

The Rage があるのはテンプルバーのクロー・ストリート (Crow Street)。この店は昔はフェイド・ストリート (Fade Street) にあって、2010年にオープンしたときは、レコードとともにレトロ・ゲームにも力を入れていてけっこう話題になった。今の場所になってからは私は今日初めて行ったんだけど、ほとんどがセカンドハンドのヴィニール・レコード。ゲームはちょっとだけ置いていた。カセットもちょっとあった。

 

All City もクロウ・ストリートにある。ハウスとかテクノが充実している。ストリート・グラフィティ用のスプレーなんかもいっぱい売っている。

 

Sound Cellar はナッソー・ストリート (Nassau Street) にある老舗 (1979年創業)。グラフトン・ストリートの入り口のそば、パイプで有名なピーターソン入ってるビルの地下。メタル系が充実しているらしい。日曜日はお休み。

 

Elevation はセント・スティーブンス・ショッピング・センターのすぐそば、Johnson Place にある。ここも日曜だったので入れなかったんだけど、音楽の小物 (バッジとか) をメインに扱っている店で中古レコードもちょっと置いてるという感じだったと思う。ジョージ・ストリート・アーケードの支店では小物だけ売ってる。

 

レコードを買うのはまだやめておこうと思ったのだが、The Rage でアンダートーンズの4枚目のアルバムが9.95ユーロと手ごろな価格で売っていたのでつい買ってしまった。アルタンズ・ピンFCというアイルランドのバンドのリイシュー版もあったのだが、30ユーロ以上したのでそちらは思いとどまった。油断するとずるずるいっぱい買ってしまいそうなので気を付けないといけない。

 

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ハグ

もう旧聞に属するというか2週間ぐらい前の話なのですが、アイルランドでとある WEB 広告が炎上する事件がありました。

 

ダブリン・レイプ・クライシス・センター (Dublin Rape Crisis Centre: DRCC) という非営利団体があります。性犯罪被害者の救済や性犯罪予防の啓もうなどを行う団体です。最近は性的なアプローチには同意が必要ですよという啓発広告を盛んに出していました。バスの横腹に広告を掲出したり Youtube に Web 広告を流したりバッジを配ったりです。

 

バスの広告 (アイルランド語です)

これまでの広告は主に男女間の性的アプローチに関する啓発運動だったのですが、9月に公開された Web 広告では家族間で親愛の情を示すハグを扱ったのです。

 

広告では、おじいちゃんとおばあちゃんが家に訪ねてきて、孫にハグをしようとするんですが、孫の方は明らかにそのハグを嫌がっている様子が描かれます。そして、「誰もがハグしたいわけじゃない。たとえそれが愛する人からのものであっても」というナレーションがかぶさります。実際の広告はこちら↓。

 

 

この動画に世の孫想いのおじいちゃん・おばあちゃんはショックを受けたわけです。孫を愛するまっすぐな気持ちが否定されたと感じられたのでしょう。当然のことだと思います。これがまた動画の中でおじいちゃんやおばあちゃんがキショい感じに描写されているんですよ。だからちょっと高齢者を排除するというか、エイジズム的なニュアンスを感じ取った人もいたかもしれません。

 

この動画は大きく炎上しまして、アイルランドの国会でも議論されることとなりました。ジェニファー・キャロル・マクニール厚生大臣は、同意は重要であると強調しながらも、この動画は政府のキャンペーンではなく、この動画を支持もしない、と答弁しました。「祖父母は家族生活の非常に重要な一部であり、すべての子供の生活の非常に重要な一部である。この動画は不適切で祖父母の品位を汚すものである」としています。

 

与党・野党を問わず政治家がラジオのインタビューなどでこの動画を批判しました。海外でもニューヨーク・ポストやハンガリアン・コンサバティブなどの保守系紙がこの話題を取り上げたようです。保守派は家族という価値観を大事にしますからね。

 

一方で、ジム・キャラハン法務大臣もこの動画を批判する声明を出したのですが、法務省が一部の資金を出している非政府組織の活動に介入したとして、Irish Council for Civil Liberties (ICCL) という人権団体から批判を受けたりしました。

 

DRCC は 10 月 20 日ごろになってこの Web 広告を取り下げました。DRCC によれば、同団体は同意に関するワークショップを開催しており、そのなかでたびたび出てくる事例を動画にしたということだそうです。啓発および性暴力被害者の支援という同団体の主要な活動にネガティブな影響が及ぶのを防ぐのが動画取り下げの理由としています。

 

正直なところ私は今でもハグというのは苦手です。できればなしで済ませたいです。接触が嫌だというよりも、どのくらいの強さで頬を合わせればいいのかとかいろいろ考えてしまう自分が嫌だということなんですが。まあしかし郷に入っては郷に従えということで、なんとかやりくりしています。でも最近はそんなハグする機会もないかな。

 

www.irishtimes.com

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オーディオテクニカのプレイヤーを買いました

レコードプレイヤーを買いました。日本にいたころはレコードを400枚くらい持っていたんですが、こちらに来るときにほとんど売ってしまって、気に入ったレコードを40枚ぐらいだけこちらに持ってきています。これまでに2回ほどプレイヤーを買ったのですが、聞いたこともないメーカーのチャチい100ユーロぐらいのやつで、すぐに壊れてしまいました。

 

レコードプレイヤーを買ったのは10年ぶりくらい。正直、なければないで済ませられます。Youtube とかで聞けばいいだけなので。しかし、まあここは贅沢ということで思い切っていいのを買ってしまいました。Golden Discs という CD ショップというのかレコード・ショップというのか呼び方がわかりませんが、アイルランドのチェーン店で買いました。こういうお店でも CD の売り場は減少して、ビニール・レコードの売り場が同じくらいの面積あります。

 

Golden Discs で売っているプレイヤーの最高級ブランドがオーディオテクニカなんですね。日本の会社です。スピーカーはラインでつなげばいいかと思っていたのですが、別の部屋にスピーカーだけ持ち込んで聞けるということで、思い直して Bluetooth 接続機能がついているものを買いました。レコード・プレイヤーが 250 ユーロ、スピーカーが215ユーロ。

 

安いプレーヤーはことさらに木の素材を使ったりしてレトロ感を強調しているんですが、私たちの世代にとってはプレイヤーといえばこの形態ですね。黒のボディーに透明のプラスチックの蓋。こちらのほうが落ち着きます。

 

プレイヤーを買ったということで、昨日たまたまオックスファム (チャリティーショップ) に行ったら良さげな LP があったので 2 枚買ってしまいました。

こちらはメアリー・オハラさんというスライゴー出身のハープ奏者/ソプラノ歌手です。ロンドンのロイヤル・フェスティバル・ホールというところでのライブ・アルバム。私はこの人のことを全然知らなかったのですが、1950年代・60年代にアイルランド・イギリス・アメリカなどで一世を風靡した人らしい。現在91歳でご健在。ご主人 (故人) の出身地であるアラン諸島のイニシモア島に住んでいる。2014年にTG4で放映された彼女のドキュメンタリーはこちら。曲調としては、アイリッシュ・トラッドやフォークソングを上品なサロンミュージック風に仕上げたもの。サイモンとガーファンクルの「明日に架ける橋」のカバーもはいっています。正直なところ、品が良すぎて私がいつも聞きたいと思うような音楽ではないです。ちなみに、いまはサイモン・アンド・ガーファンクルと言わないと若い人に笑われるらしいです。気を付けましょう。

 

しかし、これはジャケ買いです。オハラさんはハープを引きながらソプラノで歌いあげる人ですから、舞台の上ではそれなりにばっちり化粧をしているわけです。しかし、ジャケットの写真はまさにオフショット。すっぴん (薄い化粧?) で普段着のスナップショット。いつもは化粧をしっかりとして武装している人のこういう姿はプレミアム感があります。枠に入れて飾りたいジャケット。3ユーロ。

 

もう1枚はアビー・タヴァーンというダブリンはホウス (Howth) にあるパブでのトラディショナル・ミュージックの歌と演奏を収めたもの。まさに「パブでのトラディショナル・ミュージックの歌と演奏」という言葉から想像できるとおりの音楽です。ベルファストのスピン・レコードというところが1968年に出したレコード。アビー・タヴァーンは今でも営業を続けていますが、スピン・レコードはさすがにもうないみたい。4ユーロ。

 

余談ですけど、私は一度オーディオテクニカの本社にお邪魔したことがあります。町田だったかな。オーディオテクニカは名前のとおり音響機器のメーカーとしてスタートしたわけですけど、もうひとつ重要なプロダクトラインがあって、それが寿司ロボです。炊いたお米を入れると自動的にシャリ玉が出てくるみたいなやつです。もう20年も前になるかと思いますが、私はこちらで日本食屋をやろうかと考えていたことがあって、寿司ロボの話を聞きにいったのです。日本食屋は実現しなかったのですが、担当の方には丁寧に対応していただきました。感謝しています。

 

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参考

www.itmedia.co.jp

 

2026/10/30追記

ヘンリーストリートのHMVに行ったらずいぶん安かった。プレイヤーもスピーカーも同機種がそれぞれ199ユーロだった。また、Golden Discs で買うにしても、会員になると初回購入が10%引きになるのまだ会員でない人は利用すればいいかも。

オークションで売りました

先日またオークションにいろいろ出品しました。13点出品して売れたのが7点。ハンマープライスの合計が815ユーロ (ここから手数料20%くらいが差し引かれます)。大きくて処理に困っていたものが売れたこともあり、なかなかいい結果だと思っています。いつものヴィクター・ミー・オークショニアーズ

 

まずはこちら。前回4月のオークションで200ユーロで売れたはずだったのだが、何かのまちがいで売れ残っており、今回あらためて出品。今回は280ユーロで売れたのでラッキー。買ったのはパーセル・オークショニアーで90ユーロだった。



 

これはニューマーケット(ティーリング蒸留所のあるあたり)にあったフリーマーケットで100ユーロで買った。グレート・サザン&ウェスタン・レールウェーのポスター。前回も出品したが売れ残っていた。今回は150ユーロで売れた。

 

昔のポテチやビスケットなどのブリキ缶。テイトーは10ユーロでニューマーケットのフリーマーケットで買った。あとの2つは、ポートリーシュの Store Yard という倉庫みたいなところで45ユーロずつで買った。前回は買い手がつかなかったのだが、今回は120ユーロでハンマー。

 

タバコのプレイヤーズのパブミラー。ハンマープライス48ユーロで Birr のパーセルオークショニアーズで購入。過去2回売れ残っていたのだが、今回ハンマープライス90ユーロで売れた。

 

ペリエのホウロウ看板。ニューマーケットの蚤の市で5ユーロか10ユーロで買った。ハンマープライスは25ユーロ。

 

ギネスのクロック。バッテリーで動きます。ニューマーケットの蚤の市で買ったんだけど、たしか75ユーロだったと記憶している。今回のハンマープライスは80ユーロ。

 

アルトワ式井戸 (Artesian Well) を掘る会社のポスター。ダブリンはインチコアにあったAGキャンベル社のものです。アルトワ式井戸というのは自噴式の井戸です。フランス北西部のアルトワ地域に自噴式の井戸が数多くあったことからこの名前が付いたようです。ハンマープライスは75ユーロでラスマインズのオークションで買った。今回はハンマープライス80ユーロで売却

 

売れ残ったのは以下のとおり。

 

 

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2026年5月~9月に見た映画

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国宝

Kokuho (2025年、日本)

5/8 at Lighthouse Cinema

監督: 李相日

出演: 吉沢亮、横浜流星、高畑充希、寺島しのぶ、森七菜、三浦貴大、見上愛、黒川想矢、越山敬達、永瀬正敏、嶋田久作、宮澤エマ、中村鴈治郎、田中泯、渡辺謙

昨年、日本で大ヒットした映画がアイルランドでも公開されました。2人の歌舞伎役者の芸にかける思いをその生い立ちから丹念にたどります。2人の栄光と零落が織りなす人生模様がたっぷり描かれます。

 

魔女の宅急便

Kiki's Delivery Service (1989年、日本)

8/30 at Lighthouse Cinema

監督: 宮崎駿

出演: 高山みなみ、佐久間レイ、信沢三恵子、戸田恵子、山口勝平、関弘子、三浦浩一、加藤治子

『魔女の宅急便』をリバイバルでやっていたので見に行きました。2回上映したのですが、1回は吹き替え、もう1回は字幕つき。もちろん字幕 (つまり音声はオリジナルの日本語) の方を見ました。私がジブリの映画を見だしたのは『千と千尋の神隠し』ぐらいからなんですよね。『魔女の宅急便』も初めて見ました。37年前の映画ですが古さを感じません。ぬいぐるみのふりをするジジが秀逸ですね。

 

グラン・トリノ

Gran Torino (2008年、アメリカ)

9/27 TV

監督: クリント・イーストウッド

出演: クリント・イーストウッド、ビー・ヴァン、アーニー・ハー

試合開催を巡って揉めに揉めたアイルランド対イスラエルの試合をテレビで見たのだが、試合が終わった後にすぐに始まったのがこの『グラン・トリノ』。前から見たいと思っていたし、見だしたらとまらなかった。何よりも驚くのがこの映画が18年前のものだということ。ついこの間の映画だと思っていたが。朝鮮戦争の帰還兵であるウォルトは、いつも不機嫌だしアジア系への差別心もある。昔から住む自宅の周りはアジア系、特にベトナム戦争でアメリカ側で戦ったモン族は多くすむようになってしまった。昔はフォードの工場で働いていた彼は市場が日本車に奪われていくことも快く思っていない。隣に住むモン族の一家との関係も悪かったのだが、その家のタオという少年が同じモン族のチンピラ軍団にからまれるところを助けたことがきっかけで、その一家とぎこちない交流を始める。ウォルトはタオの父親になったように、男が生きていく上で必要な生活の知恵や技を教えはじめる。一方、チンピラ軍団からタオへの嫌がらせはエスカレート。ウォルトは、常識はずれの、しかし合法的な手段でタオを救おうとする。

 

 

存在の耐えられない軽さ

The Unbearable Lightness of Being (1988年、アメリカ)

9/29 Youtube

監督: フィリップ・カウフマン

出演: ダニエル・デイ=ルイス、ジュリエット・ビノシュ、レナ・オリン

この映画は大昔 (たぶんリリースされたとき) に見たと思うのだが、トマーシュ (ダニエル・デイ・ルイス) がいう「Take off your clothes」というセリフしか覚えてなかった。数年前に日本に帰ったときに思い立って小説の方は買って積ん読にしていたのだが、今月初めにプラハに行ったこともあって読みだしたら面白かった。映画も見返してみようということで Youtube で購入して見た。改めてみるとデイ=ルイスもビノシュも若い。クンデラはこの映画を気に入ってなかったようなのだが、小説の哲学的な思索が削げ落ちてエロチックなシーンばかりが目立つので、そのせいかなとも思う。プラハの春を潰しにソ連軍が町に入ってくるシーンは、当時の映像と新しく撮影した映像をモノクロで組み合わせて構成したらしいのだが、とても迫力があった。小説の方は飼い犬が病気になって安楽死させるシーンが丁寧に描かれていて泣けるのだが、映画の方はちょっとあっさりめだったかな。時代に翻弄された挙句に二人は悲しい結末を迎えるのだが、映画の最後は二人の幸せそうな笑顔と「I am thinking how happy I am」というトマーシュの独白で終わる。

 

The Lost Children of Tuam

The Unbearable Lightness of Being (2026年、アイルランド)

9/30 Lighthouse Cinema

監督: Frank Berry

出演: Monica Dolan

数年前、カトリック教会が運営する母子施設で重大な人権侵害が常態化していたことがわかり、大きなニュースになりました。カウンティ・ゴルウェーのチュアムという町に住むキャサリン・コーレスさんという主婦がイブニングコースで歴史のクラスに出席したのですが、その課題で地元の母子施設のことを調べたのが始まり。驚くような粘り強さで古い文献をあたり、証拠を積み上げた結果、全国ニュースに取り上げられ、国会で首相が謝罪するほどの事件となりました。こうした母子施設というのは、未婚で子供を産んだ母親が収容されるところです。当時は婚外子を産むのは道徳的にとてもよくないとされていました。生まれた子供も私生児ということで粗末に扱われ、多くの子供が満足な医療を受けられずに死に、きちんとお墓にも埋葬されませんでした。1922年 (アイルランド建国) から 1998 年までに、国内の18の施設で約9000人が死亡したと報告されています。この映画は事実に基づいて構成されたドラマです。どこにでもあるような田舎町の佇まいや家庭内のありふれた日常の中から、感情を揺さぶるパワフルなストーリーが立ち上がります。アイルランド系イギリス人のモニカ・ドーランという女優さんが、熱い思いを内に秘めながらもコツコツと辛抱強く調査を進める主人公を好演していました。母子施設のスキャンダルについて概要を知っていたということもあると思いますが、私はこの映画に強く引き付けられました。

 

ニュースになったときに私が書いたブログ記事はこちら。

tarafuku10.hatenablog.com

 

事件は日本語の記事にもなりました。

www.afpbb.com

 

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