たらのコーヒー屋さん - 2 店舗目

たらのコーヒー屋さんです。

今月見た映画 2012 年 9 月

 
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Berberian Sound Studio (2012 年、イギリス)
9/2 at Lighthouse Cinema
監督: Peter Strickland
出演: Toby Jones
70 年代イタリア B 級ホラー映画の製作スタジオにイギリス人の録音技師が招かれる。奇妙なスタッフや俳優たち、そして妖気の漂う環境のせいで、録音技師の正気がゆっくりと溶けていきます。

 

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Grabbers (2012 年、アイルランド)
9/3 at Lighthouse Cinema
監督: Jon Wright
出演: Richard Coyle, Ruth Bradley, Russell Tovey
アイルランドが舞台のホラーコメディー。宣伝文句だか新聞の批評だかに「エイリアンとトレマーズを足して 2 で割ったような映画」と書いてあった。アイルランド西海岸のド田舎にタコみたいな地球外生命体が攻めてくる。酒を飲んでると襲われないというので、みんなで酔っぱらう話。アメリカ映画あたりで「酔っ払い」「ド田舎」みたいな描かれ方をすると安っぽいステレオタイプだと怒るくせに、自分たちで映画作るときはやっぱりその辺をちゃっかり売りにしてしまう。

 

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Anna Karenina (2012 年、イギリス、フランス)
9/8 at Lighthouse Cinema
監督: Joe Wright
出演: Keira Knightley, Jude Law, Aaron Taylor-Johnson
トルストイの小説の映画化。イギリスの有名どころの俳優陣が勢ぞろい。ストーリーのかなりの部分が1 つの舞台で場面展開しながら撮影されます。演劇っぽくて面白い趣向だと思いました。

 

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Shut Up and Play The Hits (2012 年、イギリス)
9/12 at Lighthouse Cinema
監督: Dylan Southern and Will Lovelace
出演: LCD Soundsystem
LCD サウンドシステムっていうバンドの解散コンサートのドキュメンタリー映画。恥ずかしながら、LCD サウンドシステムっていうバンド、知りませんでしたよ。

 

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Lawless (2012 年、アメリカ)
9/14 at Lighthouse Cinema
監督: John Hillcoat
脚本: Nick Cave
出演: Shia LaBeouf, Tom Hardy, Gary Oldman, Mia Wasikowska, Jessica Chastain, Jason Clarke, Guy Pearce
1920 年代のアメリカで密造酒の製造を生業としていた三兄弟の実話に基づくフィクション。自分たちのビジネスを守るためなら暴力も厭わない。下の「Killing Them Softly」もそうなんだけど、自分のものは自分で守る、自分のケツは自分で拭く、そういう人たちの映画です。すごく面白い映画だと思うんですが、ガリー・オールドマンとかミア・ワシコースカとかの脇役をもうちょっと描き込んでくれればよかったのにと思いました。

 

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To Rome With Love (2012 年、アメリカ、イタリア、スペイン)
9/19 at Lighthouse Cinema
監督: Woody Allen
出演: Woody Allen, Roberto Benigni, Penélope Cruz, Alec Baldwin, Judy Davis, Jesse Eisenberg, Ellen Page
ローマを舞台に 4 つのお話が同時進行するウディー・アレンのコメディーです。面白くてやがて悲しいアレン節が炸裂。
ジェシー・アイゼンバーグが恋愛物に出てくると、居心地が悪そうに見えて仕方ないんだけど、これはこの人の地なのか、「ソーシャル・ネットワーク」のイメージに引きずられている私が悪いのか。「別にそんなに無理して恋愛に興味あるふりしなくてもいいのに」と突っ込みを入れたくなっていまいます。

 

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Diana Vreeland: The Eye Has To Travel (2011 年、アメリカ)
9/26 at Lighthouse Cinema
監督: Lisa Immordino Vreeland, Bent-Jorgen Perlmutt, Frédéric Tcheng
出演: Diana Vreeland
ディアナ・ヴリーランドは1960年代の「ヴォーグ」誌の編集長を務めた人。ファッションの枠組みに捉われない斬新な誌面作りで常に世界を驚かせ、多くのフォトグラファーやモデルにチャンスを与えました。20 年ほど前に他界してるんだけど、晩年のインタビューや資料映像、彼女を知る人へのインタビューを交えて作られたドキュメンタリーです。

 

この人は日本も好きだったみたいで、白人モデルと日本人男性の写真を撮るために日本に来たくだりが面白かったです。モデルさんより背の高い男性が必要だったんだけど、見つからないのでわざわざ大相撲を見に行って力士さんをスカウトしたそうです。インタビューに答えたモデルさんによると、その力士は「7 フット (213 cm) 以上あって、相撲取りにしては Thin で、タバコ一本を一息で吸い切った」のだそうです。実際の写真も映画に登場しましたが、浮世絵顔のいい男でした。いま何してんだろう。60 年代ですから、白人女性と東洋人男性の組み合わせはたぶんアメリカではすごく衝撃だったと思います。

 

それから、日本について語る部分で、「God didn't give them (日本人) diamonds. God didn't give them gold. But God gave them a style」(「神は日本人にはダイアモンドもゴールドも与えなかったが、彼らにスタイルを与えた」、最初の部分はうろ覚えで言い回しがちょっと違うかもしれません)。そして、スタイルについて彼女はこう言っています。「Style is everything. Style is a way of life. Without it, you're nothing」(スタイルがすべてである。スタイルは生き方である。スタイルがなければ、あなたは何者でもない)。

 

これを聞いて、私はこれは使いたいと思いました。私はどちらかというと「日本人らしく」みたいな言い方はあまり好きではありません。「日本人らしい」という言葉自体が悪いわけではないですが、同調圧力をかけて黙らそうとする人が都合よく使える言葉だからです。

 

それに対して「スタイルがある」は逆に、キャラを立てることを奨励するような言い方ですから気持ちがいいです。これからの合言葉は「日本人にはスタイルがある」でいきましょう。

 

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Killing Them Softly (2012 年、アメリカ)
邦題: ジャッキー・コーガン
9/27 at Lighthouse Cinema
監督: Andrew Dominik
出演: Brad Pitt, Scoot McNairy, Ben Mendelsohn, Richard Jenkins, James Gandolfini, Ray Liotta, Sam Shepard
ブラッド・ピッドが殺し屋を演じます。時代設定は前回の大統領選挙。オバマ大統領候補 (当時) はテレビでコミュニティの価値を訴えていますが、それを聞きながら主人公が、ここはアメリカだよ、アメリカは個人の国なんだよ、と言う映画。

 

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Looper (2012 年、アメリカ)
9/29 at Lighthouse Cinema
監督: Rian Johnson
出演: Bruce Willis, Joseph Gordon-Levitt, Emily Blunt
近未来 SF ディストピア・タイムマシン物。ライトハウスシネマでもこういうメインストリームの映画をちょくちょくやるようになりました。お客さんいっぱい入ってました。プロットが入り組んでて (まあタイムマシン物はだいたいそうだと思うけど) 面白い映画です。

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