私は絵葉書出したりするのが好きで、アイルランドに来た当時も絵葉書をいっぱい買ったりしてたんですが、その頃は昔の絵葉書が普通に街のニューズエージェントで売られたりしてました。別にレトロの絵葉書が珍しいから売っていたわけではなくて、単に売れ残っていただけです。今日はそういった絵葉書をご紹介します。
まずこの絵葉書。これはオコネル・ストリートの絵葉書です。
そして、現在のオコネル・ストリートがこちら。
絵葉書はちょっと高い位置から撮影しているみたいなんで、私が撮った写真ではちょっと雰囲気出てませんが。
この絵葉書は1993年に買ったものなんですけど、何年ぐらい前のものだと思いますか?
写真の中央に人物の像があります。これは、通りの名前になってるダニエル・オコネルさんの像です。絵葉書の方ではオコネル像の後ろにピラー (柱) が見えてますよね。私が撮った写真にはこのピラーはなく、銀色の鉄塔みたいなものに置き換わっています。
このピラーは、ネルソンの柱といって、ネルソン提督を奉るモニュメントなんですね。それで、これは植民地支配の象徴だということでIRAの元メンバーたちが爆破してしまったのです。
爆破されたのは1966年のこと。だから、この絵葉書はそれ以前に作成されたものということになります。そして、1993年まで約30年にわたってニューズエージェントのディスプレーで店晒しにされていたわけです。
それからこちらはトリニティ・カレッジ前のカレッジ・グリーンの絵葉書。これも同じ場所で買ったので、上の絵葉書と同じ時期のものと思われます。
そしてこちらが現在の写真。
自動車が停まっているエリアが自転車置き場になってますね。
それから、こちらはちょっと時代が新しくなって、70年代ぐらいですかね。写ってる人の服装から判断すると。路上マーケットで有名なムーア・ストリートの様子です。
それから、こちらはビールの看板の絵葉書。これも70年代ぐらいか。
これは、みうらじゅんさんが言うところのカスハガではないでしょうか。ビールの看板の絵葉書が被写体っていうのも。銘柄は Bass だからアイルランドのビールですらないし。
こういうのはたぶん、観光客が買うっていうよりも、国外に移民していった友人や家族にアイルランドのことを思い出してもらうためにアイルランドの人が送ったのかもしれませんね。