たらのコーヒー屋さん - 2 店舗目

たらのコーヒー屋さんです。

ブッシュミルズ蒸留所の見学ツアー

昨年の6月のはじめに、北アイルランドブッシュミルズ蒸留所に行ってきました。今回は、そのときの様子を書きます。

 

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私の住むダブリンから北アイルランドの首都であるベルファストまでは車で2時間半ほど。このくらいの距離だと日帰りは苦になりません。しかし、ブッシュミルズ蒸留所があるブッシュミルズの町までは、ベルファストからさらに1時間半ほど車を走らせたところにあります。

 

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ちょっときついかな、とも思ったのですが、思い切って車で行ってきました。車で遠出するときは、私はだいたいあいみょんを聞いています。道は整備されているので、その点は安心です。

 


ダブリンから北アイルランドに行くということは、国境を超えるということになるのですが、検問などはありません。ブレグジットの後も、検問等はない方向性で進んでいるようです。いちおうパスポートは携行しました。

 


この蒸留所は正式にはオールド・ブッシュミルズ蒸留所 (Old Bushmills Distillery) といいます。ミドルトン蒸留所やジェムソンのボウ・ストリート蒸留所など、Old がつくと現在は稼働していない蒸留所のことを指すことが多いのですが、ここはもちろん稼働中です。

 

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ここの蒸留所見学の良いところは、アイルランドの大手の蒸留所の中で唯一、実際に稼働している製造過程が見られることです。逆に、残念なことは、見学中の写真は一切禁止だということです。産業スパイ的なものを警戒しているのかもしれませんね。

 

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私が参加したのは朝の11時の回でしたが、国際色豊かな15人ほどお客さんが集まりました。ガイドはテリーさんという40代くらいの男性。

 


紹介ビデオとかはなくて、いきなり仕込み (糖化) の現場から始まります。以前使っていた銅製のマッシュタン (糖化のための容器) を、内部が見えるように真っ二つに割って展示しています。現在、実際に使用されているものはステンレス製なんですね。

 


イーストを加えて発酵させる工程を経て、蒸留器が置いてあるエリアへ。ブッシュミルズ蒸留所にはポットスティル (単式蒸留器) が 10 個もあります。

 


次の工程である貯蔵 (熟成) については実際の貯蔵現場ではなくて、見本の樽を使っての説明です。

 


次は半自動システムでウイスキーを樽に詰める作業。いくつも蒸留所の見学に行きましたが、この工程は見たことがなかった。

 


そして、ビンにラベルを貼って箱詰めする作業。ここはほぼ完全に自動化されています。

 


このツアーでは定番のテースティングはなくて、9 ポンドの料金の中に最後のウイスキー 1 杯が含まれています。残念ながら私は車でしたので、コーラを飲みました。

 

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所要時間は 40 分ぐらい。このくらいがちょうどいい長さかもしれません。

 

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私が行ったのはアイルランド共和国が3連休の月曜日。だいたいイギリスとアイルランドの祝日は同じ日なのですが、6月の最初の月曜だけは、アイルランドは祝日だけど、北アイルランドは祝日じゃないのです。ブッシュミルズ蒸留所には 10 年ほど前にも行ったことがあるのですが、そのときは日曜だったからか箱詰めの工程の機械が止まってたんですね。今回は全部見れてよかったです。

 

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ブッシュミルズ蒸留所は、一時期はジェムソンのオーナーでもあるアイリッシュ・ディスティラーズ社が所有していたのですが、2005年にディアジオ社に売却され、その後、2014年からはメキシコのテキーラ製造大手であるホセ・クエルボ社が親会社となっています。

 


この蒸留所を作った会社が設立されたのは1784年なのですが、ブッシュミルズのラベルには1608という数字が書かれています。これは、ウイスキーを蒸留するライセンスがこの町の土地所有者にイギリス国王から与えられたのが1608年だからだそうです。

 


このあたりが、いつもキルベガン蒸留所と論争になるのですよね。現在はビーム・サントリー社が所有するキルベガン蒸留所は、1757年に蒸留所あてにライセンスをもらっています。そういう意味ではキルベガン蒸留所の方が早いわけです。

 


ちなみに、北アイルランドでは市中銀行がそれぞれ独自の紙幣を発行することができます。去年の6月の段階では、バンク・オブ・イングランドの紙幣を含め、5種類の紙幣が流通していました。その中のファースト・トラスト銀行は紙幣の発行をとりやめたようですので、この銀行のものはあまり見かけなくなっているかもしれません。

 

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その中で、バンク・オブ・アイルランドという銀行が発行する紙幣の裏面には、このブッシュミルズ蒸留所が描かれています。

 

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ブッシュミルズ蒸留所の近くには世界遺産ジャイアンツ・コーズウェイもありますので、観光の際にはそちらにも足を伸ばしてはいかがでしょうか。

 

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この日、私はジャイアンツ・コーズウェイを訪れた後、ウナギ漁で有名なトゥームの町に立ち寄ってからダブリンへと帰りました。

 


そのときの様子も当時、別の記事に書きましたので、よろしければご覧ください。

 

tarafuku10.hatenablog.com

 

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