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ミホル・マーティン首相のこと

アイルランドで総選挙が行われてから4か月半。やっと首相が決まり、組閣されました。フィアナ・フォイル(FF)、フィネ・ゲール(FG)、緑の党の連立政権。

 

FFとFGの議席数が拮抗しているので、首相はローテーション。2022年12月まではFF党首のミホル・マーティン(下の写真)、そのあとはFG党首のレオ・バラッカーが務めます。 

 

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アイルランドの新首相となったミホル・マーティン (Micheál Martin) は1960年8月1日生まれの59歳。アイルランド第二の都市、コーク県コーク市の出身です。名前のミホルはアイルランド語の名前。英語だとマイケル、フランス語だとミシェル、スペイン語/ポルトガル語だとミゲルと語源は同じです。

 

父親のパディ・マーティンは、元軍人であり、国営交通会社のバス運転手を務め、ボクシングのアイルランド代表でもありました。母親はエイリーン・コーベット。5人兄弟の3番目。アイルランド大学コーク校在籍時に政治に目覚め、FFの青年団体のメンバーとして活動。大学院で政治史の修士号を取得。

 

教師として1年働いた後、1985年にコーク市会議員選挙で当選。1987年に初挑戦した総選挙では落選したが、2年後の2回目の挑戦で国会議員となる。

 

教育/科学担当大臣(1997-2000)、保健/子供担当大臣 (2000-2004)、起業/貿易/雇用担当大臣 (2004-2008)、外務大臣 (2008-2011)を歴任したあと、2011年からFFの党首を務めています。

 

閣僚時代のミホル・マーティンが行った大きな仕事だと私が個人的に思うのは、保健/子供担当大臣のときに、屋内の職場での喫煙禁止(一部例外あり)を実現したことです。これにより、パブや飲食店もそこで働く人にとっては職場なわけですから、屋内禁煙となったわけです。

 

これは実際にいろんなところから物凄い反対が出て、まとめるのはたいへんだったと思います。しかし、これをやり遂げたことで、マーティンは大きく名を上げました。法律が施行されたのは2004年3月29日。これにより、アイルランドは全国的な屋内職場禁煙を実現した最初の国となりました。

 

当時、私は毎週ソフトボールの練習をしていて、練習後にみんなで同じパブに行っていました。パブが禁煙になった後に初めて訪れたとき、店内の空気が目に見えて澄んでいたのでおどろきましたね。

 

私生活では、大学時代に知り合ったメアリー・オシェイという女性と結婚。5人の子供をもうけたのですが、そのうち2人は残念ながら病気で既に亡くなっています。

 

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