アイルランドは2月8日の総選挙から4か月半ほどたって、やっと組閣できたみたいです。
組閣に向けての話し合いがまっただなかの6月25日の記事ですが、私のブログでも一度ご紹介した、キツネのサムの話です。
大きくなったので巣を追い出されたサムはダブリンの街なかを歩き回って生活しているわけですが、この記事には緑の党のローデリック・オゴーマン議員の目撃情報が記されています。
レンスター・ハウス (アイルランドの国会議事堂) で長時間にわたる組閣の交渉が行われているとき、オゴーマン議員はおそらく休憩時間にガラス窓からサムの姿をみかけたんですね。
サムはやせ細っており、疥癬に悩まされており、明らかに健康状態が悪そうだったそうです。彼は写真を撮ってツイッターに投稿したそうですが、口さがないツイッター住民は、「レンスター・ハウスにいる陰険なキツネはサムだけじゃない」とか「サムもバーティー・アハーン (バブル時代の首相、いろいろあって政界を追放された) ほどずる賢くはないだろう」などと言いたい放題だったようです。
When I took this picture, I hadn't realised that this little fox was already a media star! Hope something can be done for her condition - she was looking unwell when I took this on Monday. 🦊 #dubw @ronanmcgreehttps://t.co/lvJqacztZ8
— Roderic O’Gorman TD (@rodericogorman) 2020年6月25日
いまはロックダウンの最中ですから、大方のレストランは閉まっています (テイクアウトのみ営業しているところはある)。この状況は来週月曜まで続きます。レストランが開いて、残飯を漁れるようになれば少なくとも空腹は満たせるのですが。
トリニティ大学の動物学者であるコリー・エニス先生は、「サムはおそらく雌で、約1歳。理想的には捕まえて疥癬の手当ができればいいのだが。。。ただ、どこに出没するかわからないので、野生の動物をつかまえるのは難しいのです」とおっしゃっています。
一部の優しい人々がサムのためにエサを置いておいたりするのですが、競争がきびしいそうです。競争相手はカモメです。
疥癬というのはダニを原因とする皮膚病で、伝染力が強いそうです。皮がはげてしまい、温度を調節できなくなるので死に至ることもあるとか。ただ、治療は簡単だそうです。だから、つかまえることさえできれば、ということなんですね。
私が5月に書いた記事はこちら。