少し古い記事になりますが(2020年2月18日公開)、ミドルトンの旧蒸留所で生産された45年物のウイスキーが発売になるというニュースがありました。お値段は1本35,000ユーロ(約420万円)。48本限定です。おそらく史上最高額のアイリッシュ・ウイスキーだろうとのこと。
おもしろそうな記事だったので訳してみました。
(記事ここから)
非常に希少な45年物のアイリッシュ・ウイスキーが火曜日(2020年2月18日)に発売される。価格は1本35,000ユーロ。48本だけ発売される「ミドルトン・ヴェリー・レア・サイレント・ディスティラリー・コレクション・チャプター・ワン」は、最も高価なアイリッシュ・ウイスキーであると考えられている。
「ディープでダークなスパイスのような豊穣さ」と描写されるこのウイスキーは、ミドルトンが市場に投入する、年数の非常に古いアイリッシュ・ウイスキー・コレクションの最初のものとなる。2025年まで1年に1種類ずつ、6つの異なるウイスキーが発売される予定である。
最初に発売されるのは、元の蒸留所が閉鎖される1年前に、マスター・ディスティラーだったマックス・クロケットにより生産されたシングル・アイリッシュ・モルト・ウイスキー。麦芽の乾燥にピートを使用した45年物のである。これは、革新的なトライアル・バッチの一部であり、二度と同じものが作られることはなかった。
閉鎖され、今は蒸留を行っていない蒸留所は、サイレント・ディスティラリーと呼ばれる。こうした蒸留所の生産物として残っているのは、貯蔵室で熟成されている超レアなウイスキーのみである。こうしたウイスキーは、世界中の愛好家やコレクターの垂涎の的である。
コークにあるオールド・ミドルトン蒸留所は1825年から1975年まで操業した。この蒸留所で蒸留されたウイスキーが発売されるのは16年ぶりとなる。「チャプター・ワン」です使用されるボトルは、手吹きで製造されたウォーターフォード・クリスタルのデカンターであり、アイルランド人デザイナーのジョン・ガルヴィンの手による木製キャビネットに入っている。
このウイスキーは、アイルランド、英国、フランス、米国の専門店で販売されるほか、オンライン会員プログラムであるザ・1825・ルームで希望者の中から抽選で2名に販売される。
ミドルトン・ヴェリー・レアの現在のマスター・ディスティラーであるブライアン・ネーションは、このウイスキーを次のように描写している。
ノーズ(香り): 第一印象は、満足感を与えるアンティークのオークをベースとした、ディープでダークなスパイスのような豊穣さ。切り出されたばかりのピートによる土の香り、そしてセーム革が、グレープフルーツの一絞りにより立ち上る。非常に古いシェリー・ワインの年季の入ったホグズヘッド樽が、熟れた甘露メロンとレッド・ベリーのかすかな香りと、焼いたオークの甘いスパイスを醸しだしている。
テイスト(味): たちどころにわかる豊饒さ。最初に感じる胡椒のようなスパイスが、麦芽の影響が表れるにつれてゆっくりと和らいでいく。甘草、大麦糖、蜂蜜がいくらかの甘味をもたらし、かすかなシャーベットがエッジを加味する。しっかりとした基礎として、焼いたオークがすべてを支えている。
フィニッシュ(余韻): 豊かなスパイスと麦芽がゆっくりと消えていく。
(記事ここまで)