もうなんというか、人気者としか言いようがない。John と Edward っていうティーンエージャーの双子なんだけど、二人あわせて Jedward (ジェドワード) です。ダブリン郊外のルーカンっていう街の出身。
（Jedward、左が John で右が Edward。たぶん)
おととしぐらいにイギリスのタレント発掘番組『X ファクター』に出演したんだけど、歌も踊りも下手だし、楽器も弾けない。衣装も髪型も振舞いも人を苛立たせるんだけどなぜか憎めないっていうキャラだけでいいところまで勝ち抜いた。
彼らがテレビに出始めた頃、多くのアイルランド人は困惑していたと思います。もっと歌のうまい人いるでしょ、よりによってなんで何の芸もない悪ガキがアイルランド代表みたいな顔してイギリスの番組に出てんのよ、と思っていたと思います。
私もこの 2 人はすぐに消えちゃうんだろうなーと思っていたのですが、快進撃は続いています。ことしは、ユーロビジョン・ソング・コンテストのアイルランド代表に選ばれました。
ユーロビジョン・ソング・コンテストの説明をしますと、ヨーロッパの国対抗の歌合戦ですね。昔、日本でやってたヤマハ世界歌謡選手権に近いフォーマットと思います。
アイルランドは過去 7 回優勝していて、これは最多記録なんだけど、近年は東ヨーロッパなどの新興国の台頭で低迷している。
それで、今回は予選を勝ち抜いて Jedward がアイルランド代表に選ばれたんだけど、これは結構思い切ったチョイスだった。パフォーマー (やっぱり Jedward はシンガーっていいにくい、歌、下手だし) もエレクトロポップ (?) の曲調もユーロビジョン・ソング・コンテストの王道からはちょっと外れてたので。
結構、下馬評は高かったんだけど、先週末に行われたコンテストでは 8 位に終わってしまった。それでも近年では最高の成績ということで、アイルランドはすごい盛り上がりました。
翌日の新聞なんか Jedward を大絶賛してない記事がないくらい。アイルランドを元気にしてくれた、アイルランド人の誇りを取り戻してくれた、くらいの勢いで。2 年前には大人はみんな「ちょっと困ったなー」みたいな顔してたのに。
私も最近は Jedward がテレビに出てるのみると元気でてくるんですけど、見るたびに思うのは、私の好きな Theピーズのハルとトモフスキー (カステラ) のトモの大木兄弟にそっくりだということです。顔もそうだし醸し出す雰囲気も。
カステラの昔のビデオあった。冒頭、ステージに登場するときの体の動きとかまったく一緒じゃないすか？ 一卵性だからハルも顔は基本一緒です。
大木兄弟はデビューしたのが80年代の終わりごろ、バブルの末期ですね。出身は千葉。Jedward は 2009 年だからバブルはじけたかなー、くらいの頃。モノはなんでもあるんだけどホントなんかつまんないんだよね、みたいなバブル期の郊外に暮らす十代・二十代の投げやり感が両者に共通してると思うんだけど、それは考えすぎかな。よくわからない。もうちょっと考えてみよう。
