たらのコーヒー屋さん - 2 店舗目

たらのコーヒー屋さんです。

アイルランドとチェ・ゲバラ

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前回、チェ・ゲバラの肖像画についてちょっと触れましたけど、今ではいたるところで目にするこのモノトーンのデザイン、あれはアイルランド人アーチストであるジム・フィッツパトリックさんの手によるものです。

 

アルベルト・コルダっていう写真家の「英雄的ゲリラ」っていう作品が元になっています。

 

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コルダさんもフィッツパトリックさんも、このイメージがなるべく多くの人に伝わることが重要だとして、平和的な目的に使う限り、著作権を主張しない、みたいな趣旨のことを言っています。フィッツパトリックさんの作品については、数年前からキューバの病院が著作権者となって、そこにお金が入るようになっているみたいですが。

 

フィッツパトリックさんは、学生時代にアイルランド西海岸の田舎のホテルでバイトしてたときに、そこにひょっこりやってきたゲバラに会っています。

 

アイルランドの西海岸にはシャノン空港っていう空港があります。同じ共産国同士ということで、エアロフロートがモスクワからキューバまで飛んでいるのですが、いつもシャノン空港で給油を行っていたのですね (今もしてるかどうかはわかりません)。で、ゲバラが乗ったハバナ向けの飛行機が霧のために飛びたてず、ゲバラは 1 日アイルランドの西海岸で暇をつぶしていたのだそうです。

 

フィッツパトリックさんのほうは、もともと南米の革命とかそういったものに興味があったらしく (ティーンエージャーだったし、60 年代だったし)、ホテルのバーに入ってきたのがゲバラだとすぐにわかったらしい。アルゼンチン (ゲバラの出身国) に多くのアイルランド人が移民していたことも知っていたので、アイリッシュ系がどうか尋ねたところ、母方のおばあさんはアイルランド人だよ、と答えたとのこと。

 

実際には、ゲバラのお父さんの名前も Lynch だからアイリッシュ系。北アイルランドのデリーには政治的な壁画がいっぱいあるので有名だけど、そのひとつにはゲバラの肖像とともに「私の息子にはアイルランド人の反乱者の血が流れている」っていうお父さんの有名な台詞が書かれています (いまもあるかどうか不明)。

 

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ヨーロッパのサッカーの試合を見ていると、ゲバラの大きな肖像画が観客席で舞っていたりします。あんまり革命とは関係ないと思うのだが、やっぱり人々を奮い立たせる力があの絵にはあるのでしょう。ゲバラの画像が彼の思想なんかとは関係ないところであまりにも流通しちゃってるせいで、ゲバラを好きな人の中にもこの傾向を懸念している人はいるみたいですね。

 

去年だか、ガンバ大阪の試合を見ていたら、横山やすし師匠の肖像画をチェ・ゲバラ風にモノトーンに加工したゲーフラ (ゲート形のフラッグ) を振っている人がいて大笑いしました。やっさんと言えば、やはりゲバラにも通じる反逆者のイメージがあるのでしょうか。ゲバラよりもやっさんに勇気付けられたいという大阪の人の気持ちはよくわかります。

 

やすし師匠のゲーフラはこちらから↓
http://www.gamba-osaka.net/Blog/2009/03/post_590.html




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