たらのコーヒー屋さん - 2 店舗目

たらのコーヒー屋さんです。

英語だけしゃべりなさい

 

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Photo by Michael Rogers


昨日に続いてアイルランド語の話です。アイルランドにはゲールタクト (Gaeltacht) という地域がありまして、これはアイルランド語が主に使用される地域であると政府に認識されている地域です。ドネゴール、メイヨー、ゴルウェー、ケリーなど、主に西海岸に散らばっています。

 

 

こうした地域では交通標識もアイルランド語だけですし、全国に支店を展開している銀行などの店頭にもアイルランド語版のポスターが貼ってあったりします。

 

www.irishtimes.com

 

話題になっているのは、ドネゴールのアン・クロハン・リア (An Clochán Liath: 英語名はDungloe: ダンロー) というゲールタクトにあるランドックス・テオランタという臨床検査の会社。4月15日に、人事部が「書くときも話すときも、常に英語を使用することが絶対に必要。これに反することは認められない」というかなりきつい調子のメモをスタッフに回覧したんですね。

 

 

 

その後、ランドックス社はこのメモが誤って送られたものだとして、メモを取り消しています。同社は、アン・クロハン・リアとドネゴール西部全般のコミュニティと全力で連携していく、としています。また、Údarás na Gaeltachta (ゲールタクト機関: ゲールタクトの経済/社会/文化の発展に責任を持つ官庁) との緊密なパートナーシップによって、職場やコミュニティでのアイルランド語と文化のすべての側面に全面的にコミットしていく、としています。

 

 

ランドックス社は、Údarás na Gaeltachta のクライアント企業で (この場所に事業展開することでいろんな補助金等の便宜を図ってもらっている)、2008年からここで操業しています。去年の12月、現在の110人強の従業員に加え、Covid検査施設を開発して50人ほどを新たに雇用するとしていました。

 

 

Údarás na Gaeltachta によりますと、この英語に関するメモは、同社の別の国にある事業所に送られるはずだったものが、まちがってアン・クロハン・リアの事業所に送られたのだそうです。

 

 

ちょうど今、国会で公用語に関する法案が審議されているようで、Údarás na Gaeltachta のクライアント企業の職場でのアイルランド語の方針について、近く国会で話し合われる見込みです。

 

 

また、新しい法律では、Údarás na Gaeltachta の委員が民主的に選ばれるようになる模様 (つまり、有権者の投票で)。2012年までは民主的に選ばれていたのですが、予算がなくて現在は人数を減らしたうえで、政府が指名する形になっているそうです。

 

 

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