たらのコーヒー屋さん - 2 店舗目

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ドメネクという男

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レイモン・ドメネクさんはサッカーのフランス代表監督です。選手とはいざこざを起こすし、納得のいくパフォーマンスを引き出せないし、なんでいまだにこの人が監督をやっているのかと、フランスのサッカー・ファンですら不思議に思っている人です。

アイルランドとのプレイオフの前には、「アイルランドはイングランドのBチームみたいなものである」と言わんでいいことまで言っていたし。イングランドとよく似た戦い方をするということが言いたかったらしいですけど。

昨日の Sunday Tribune 紙によると、FIFA とフランス・サッカー協会は各方面からプレッシャーを受け、再試合の可能性について検討し始めていたのですが、ドメネクの頑なな拒絶によって最終的には再試合を拒否する決断をしたとのこと。土曜までの報道が与える印象よりも、再試合の可能性はずっと高かったらしい、と同紙は書いています。

金曜日の朝のフランスの新聞に載ったドメネクのインタビュー:「私にとっては、これは (正当な) 試合であって詐欺ではない。審判が間違いを起こし、それが今回は私たちに有利な間違いだからといって、私たちはハラキリをするつもりはない」

Sunday Tribune 紙の記事: http://www.tribune.ie/sport/article/2009/nov/22/domenech-no-to-replay/

ただ、今日読んだアイリッシュ・タイムズには、ドメネクが拒否の張本人だったという話は載ってなかったです。

以下、今日のアイリッシュ・タイムズから、面白かったコメントを抜粋。
http://www.irishtimes.com/newspaper/sport/2009/1123/1224259297563.html

パトリス・エブラ (フランス代表選手、マンチェスター・ユナイテッド)
「アンリの銅像を建てなければいけないときなのに、私たちはアンリについて議論している。一部の政治家は再試合を要求しているけれども、彼らはボールが丸いか楕円かもわからないくせに、南アフリカには真っ先にやってきてシャンペンを飲むだろう。再試合? プレステでやるんなら受けてたちますよ」

ドミニク・ローソン (イギリス人のジャーナリスト)
「ティエリ・アンリのハンドボールについて、国民全体が不当に抑圧された犠牲者の役を演じている。これはアイルランド人が何世紀にもわたって行ってきた得意技だ」

ロバート・フス (ドイツ人サッカー選手、ストーク・シティ)
「当然のことながら、アイルランド選手には大変気の毒に思う。しかし、再試合は行われるべきではない。これをやり始めたら収拾がつかなくなる。ボールがゴールを割らなかったにもかかわらず、ワールドカップの決勝戦でドイツがイングランドに敗れたという事実を受け入れなければ。今さら、あの試合をやり直すことができると思うかい?」
(注: 1966 年のワールドカップ決勝でドイツとイングランドが戦ってイングランドが勝ったのだが、決勝点となったゴールが本当にゴールラインを割ったかどうか、いまでも議論される)

ロイ・キーン (元アイルランド代表、イプスイッチ監督、アイルランド・サッカー協会と仲が悪い)
「フランスは手の届くところにいたのに、アイルランドは捕まえようとしなかった。いつものことだ。次の段階に進むのを怖がっている。精神的な強さがない。不平を言いたければ言えばいいが、何も変わりはしないだろう。ワールドカップに出場するのはフランス。あきらめろ。同情はほしくない。毎度おなじみの大騒ぎだ。ほんとうに死にたくなるほどつまらない」

(再試合を否定するコメントのほうがキャラが立ってておもしろいので、そういうコメントを集めました)