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7人制ラグビー・アイルランド代表のジョーダン・コンロイ選手

先日、7人制ラグビーアイルランド代表がイギリス代表を破って来年のパリ五輪出場を決めました。

 

私が注目している選手はウィングのジョーダン・コンロイ選手。快速のトライ・ゲッターです。

 

 

で、コンロイ選手はアフリカ系なんですね。アイルランドでもイングランドと同じようにラグビー選手はお金を払って通う学校に行っていることが多いです。中産階級というか裕福層ですね。公立学校ではラグビー・ボールに触る機会はほとんどないようです。

 

サッカーのアイルランド代表にはアフリカ系の選手は何人もいますが、ラグビーアイルランド代表では非常に珍しい。15人制の代表ではこれまでも1人もいないんじゃないですかね。私は記憶にありません。いたら教えてください。

 

なので、このコンロイ選手はいったいどういうバックグラウンドの人だろうと思っていたわけです。

 

で、最近になって私はこの動画を見つけました。コンロイ選手の半生を振り返る動画。7sのワールド・シリーズのスポンサーであるHSBCが作った動画です。

 

コンロイ選手はドイツ生まれ。1994年生まれの29歳。お母さんがアイルランド人でお父さんはアフリカ系のフランス人です。父親の家庭内暴力が原因で離婚し、裁判所の判断を得て、お母さんと一緒にアイルランドにやってきました。

 

彼は子供の頃から足がべらぼうに速く、陸上でオリンピックに出場することが夢だったそうです。住み慣れたドイツから彼を引きはがさなければならなかったことで、お母さんは大きな罪悪感を抱いていたそうです。

 

アイルランドに来てからも陸上を続けたのですがあまり評価されず、サッカーに転じるのですがそこでもスカウトの目にとまることはありませんでした。

 

ラグビーをプレイすることになるとは夢にも思ったことはなく、コンロイ選手によれば「Rugby found me」(ラグビーが俺を見つけた) なのだそうです。オファリー県のタラモアRFCのトレーニングに参加しはじめたのは18歳のとき。すぐに15人制のシニア・チームによばれるようになります。2015-2016年には開始21秒でトライを決め、その時の様子は今もYoutubeに残っています

 

その後、上のリーグにいたアスローンのバッカニアーズに移籍。そして、2017年にはプロ・チームのコナハトにも呼ばれるようになります。

 

ところがここで膝の靭帯を痛め、戦列を離れることを余儀なくされます。一時はラグビーをやめてしまおうかと思ったのですが、お母さんの助言もあって7人制に専念することを決心。2021年の東京五輪出場の立役者となるんですね。

 

東京五輪出場を決めたあとのインタビューで、趣味は何かと聞かれたコンロイ選手は、日本のアニメを見ることと答えているんですね。「あれは1つの芸術のジャンルなんだよ」とまで言ってくれています (その動画をいまYoutubeで探してみたんですが見つからない)。いわゆる weeabo とは正反対のような風貌の彼がアニメ好きというのを聞くと、アニメ文化の広がりが感じられます。

 

パリ五輪でのアイルランド代表の健闘を祈ります。

 

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