オミクロン株の脅威について医療専門家チームから厳しい見通しがあがってきたのを受け、アイルランド政府は月曜から新しい制限を導入することに決定しました。
まず、レストランやパブの営業終了時間は午後8時となります。国家公衆衛生緊急チーム (Nphet) は午後5時の閉店をアドバイスしていましたが、政府は8時に決めました。
業界団体は、クリスマスの時期にこの制限が課されると業界に大きなダメージとなると言っています。レオ・ヴァラッカー副首相は、業界に対して新しい支援策を出すことを約束しています。
ミホール・・マーティン首相とトニー・ホロハン主任医務官は記者会見において、今回の措置は予防的なものだとしています。病院やICUにどのような脅威を与えるかはまだわかっていないということのようです。
ヴァラッカー副首相は、コロナとの戦いは「長い戦争 (Long War)」になるとし、可能であればなるべく早く制限を緩めるべきだと言っています。現在の制限については1月11日に見直しがある予定です。
Nphet のモデルによれば、悲観的なシナリオにおいては1日に3万人の感染者が出ると予測されています。平議員には制限の強化に反対している人も多いのですが、この数字を聞いて、平議員の抵抗を無視して、Nphet の提言を採り入れることにしたようです。
マーティン首相は、状況をほったらかしにしておけば、オミクロン株は病院だけでなく、社会や経済全体への重大な脅威となるとしています。
マーティン首相は木曜日にヨーロッパの首相と話をしたそうですが、彼らもこれまでにないほど強い懸念を示していたそうです。
ヨーロッパ諸国も新しい制限を導入しています。UKでは、金曜日の感染者が93000人と、これまでの最高を記録しました。
ホロハン主任医務官は、今回の提言は「リスクの高い状況」での社会的接触を減らすためのものだとしています。今回の措置により、ホーム・パーティーが増えることも予測していますが、「大多数の人はそんなことはしないだろう」と言っています。
学校を閉鎖する可能性については現在のところ否定的ですが、今後についてはなんの保証もできないとマーティン首相は言っています。1月に新たなロックダウンが必要になるのではないかという懸念が政府内で広がっていますが、マーティン首相は今回の措置はそれを避けるためのものだとしています。
8時に営業終了という措置が始まるのは来週月曜から。ホテルの宿泊客はこの制限の対象外です。結婚式は100人までに制限されます。
野外イベントに参加できるのは、キャパの50%または5000人まで。したがって、クリスマス時期の主要なスポーツ・イベントは人数を制限されるかキャンセルされます。
海外からの入国者については、ワクチンを打った人はPCR検査または抗原検査 (専門家が行った検査、つまり街なかで買える簡易キットでないやつ) の陰性証明、ワクチンを打っていない人や特定の国 (現在はアフリカの7か国)からの入国者はPCR検査が必須となります。すべての入国者には、入国後5日間にわたって毎日、抗原検査を行うことが推奨されます。