昨日、ふらふらと散歩していたら、クイーン・ストリートの JA Buckley という店が改装されて綺麗になっていた。ドアはまだ仮のもののようですし、まだ改装の途中ということでしょうか。告知看板の文面から察するに、まもなくビストロとして生まれ変わるっぽいです。
この JA Buckley という店は私がスミスフィールドに住み出した2000年には廃業していたので、もともと何の店だったかは知りません。なんとなく肉屋だった印象があるのですが、誰かから聞いたのかもしれないし、単なる思い込みかもしれません。FX Buckley というダブリンでは有名な肉屋があるので、そこからの連想かもしれませんし、もしかしたらほんとうに親戚なのかもしれません。こちらは2020年3月の写真。
タイル張りの前面と「JA Buckley」の赤い文字が左上に斜めに配置されているのが特徴的です。
アイルランドのお店の正面をテーマにして写真を撮っているプロのカメラマンだかデザイナーの人がいて、その人もJA Buckley を被写体に選んでいます。2014年のクリスマス・マーケットで私が買ったその人の写真がこちら。まだ落書きがないですね。
さて、最近、私は昔撮った写真をいろいろ整理しているんですが、スミスフィールドがこの10年ほどでどのように変わったか、写真で比べてみます。
まず、ベンバーブ・ストリート74番地。ブラックホール・プレースという通りとの角にある建物です。上が2010年、下が2021年です。
今は、ジェニファー・スラッタリーさんというデザイナーのお店兼工房となっています。Old Butcher’s Studio という名前がついているので、もともとはお肉屋さんだったのでしょう。
次はその向かいにあるベンバーブ・ストリート24番地。これも上は2010年。下が2021年。上の写真もそんなに荒れ果てた雰囲気はないですし、Kelly Plastic のロゴもそんなに古い感じはしないですね。ケリー・プラスティックは ID 用のプラスティックのカードを作る業者さんだったようです。現在、2階には人が住んでいます。なぜか、「ジュリアン・アサンジを解放せよ」というビラが貼ってあります。
次は、ケリー・プラスティックの隣の隣にあった The Little Room という、たぶんアート関係の貸しスペースだったところ。同じく2010年。下が2021年。
ありゃ、こちらは荒廃が進んでいました。ベンバーブ・ストリートは空き店舗みたいになっているところが並んでいて、最近少しずつ埋まってきている感じなんですが、数十年前はたぶんもっと商業的に栄えていた場所だったと思うんですよね。あと、夜は娼婦が立っている場所としても有名でした。
次はノース・キング・ストリートの A. Muldoon。上が2011年、下が2021年。現在は、2階に人が住んでいるようです。
A. Muldoon は何のお店がわかりませんでしたが、ストーニーバターに今でも V Muldoon という小さな魚屋さんがあるんですよね。ご親戚かもしれません。ちなみにこの建物は、アイルランドの建物の記録を集めたこの Web サイトによりますと、1680年から1720年くらいに作られたものだそうです。なんと300年以上前の建物なんですね。
それから最後はスミスフィールド・スクエアに面した旧マーケット・カフェ。上から2009年8月、2010年10月、2016年。
今はオックスマンタウン・カフェというおいしいコーヒーを出すお店になっています。私もよく行っています。現在の姿は店が開いている方が感じが出ると思うので、明日写真を撮って載せます。今日は日曜でお休みなので。
2021/10/18 写真追加
スミスフィールドには十数年前まで青果市場があったのですが、マーケット・カフェはそこで働く人たちがよく利用する大衆的なお店でした。その頃は屋根のところに有刺鉄線を張り巡らせていたんですよね。そのころの姿は、コリン・ファレルやキアラン・マーフィーが出演した『インターミッション』という映画で見ることができます。