世界中で何百万人ものが Covid後遺症 (いわゆるロング・コヴィッド) を発症したといわれています。Covid後遺症は、ウイルスに感染して治癒したあとも、長期にわたり副作用ともいえる症状に悩まされるというものです。
アイルランド王立外科医学院 (RCSI) の研究によりますと、ロング・コヴィッドに苦しむ人には、健康な人よりも高い割合で血栓が見られるとのこと。
特に体力の低下や疲労感を訴える人の中に、血栓が高い割合で見つかっています。炎症を示唆するマーカーが通常レベルに戻ったとしても、ロング・コヴィッドの患者には血栓を発症する可能性が高いということです。
今回の調査によりますと、ロング・コヴィッドの患者は、健康な人に比べて、血栓マーカーの数値が著しく高いとのこと。自宅での療養で済んだ患者よりも入院が必要だった患者のマーカーの方が高いですが、自宅での療養で済んだ患者も健康な人よりは高いとのこと。
この論文の主執筆者であるヘレン・フォガティー教授は、「炎症マーカーが通常に戻っても血栓マーカーは高くなる。これは、血栓がロング・コヴィッドの主要因である可能性を示す」と話しています。効果的な治療法を開発するには、当然のことながら主要因の解明が大きな役割を果たすことになります。
最近の研究によりますと、ウイルス検査で陽性になった人の10 ~ 15% が、息切れ、動悸、胸痛、倦怠感などのロング・コヴィッドの症状を示すそうです。