消費者問題担当のコナー・ポープ記者が Covid 19 にまつわる飛行機チケットのトラブルについて記事を書いていました。読者から投書があって、それについてポープさんが会社に問い合わせてくれて記事にするというコーナー。トラブルの話でありながら、もうすぐ海外旅行に行けるかもとある意味ワクワクしてくる記事でもあります。
3 件あるんですが、まず乗客位置情報フォーム。これは、アイルランドに入国する人が必ず記入しなければならないフォームで、入国後14日間の居場所を当局に知らせるためのものです。
ダニエル・ナグルさんは先週、パリからダブリンまでのエアフランスの便を予約しました。ゲートで用紙をもらおうとしたのですが、用紙はないのでオンラインで入力してくださいとエアフランスのスタッフに言われました。しかし、6 ～ 7 回試しても、アイルランド政府のサイトが重くて途中で止まってしまいます。
ダブリン到着後に記入することはできないかと聞きましたが、フォームを記入していない人には飛行機に乗ってほしくないとアイルランド政府が言っているのでどうすることもできないとスタッフは言います。
エアフランスの名誉のために言っときますと、英語が分からない人には訳してあげたり、iPad を貸してあげたりと、フォーム入力の手伝いはいろいろしてくれていたようです。
ナグルさんもなんとかぎりぎりフォームに入力を済ませ、搭乗することができました。しかしダメだった人もいたようで、搭乗できなかった人の荷物を下ろすために出発が遅れたそうです。
ダブリンに着いてイミグレーション・チェックに行くと、フォームの紙の束が積み重なっています。ナグルさんが聞いてみたところ、オンラインでフォームに入力できなかった人にその場で記入してもらったのだとか。ナグルさんもさすがに「はあ?!」となったようです。ほとんどがアメリカからの入国者のものだったそうです。
ポープ記者が厚生相に問い合わせたところ、現在は、乗客位置情報フォームを記入していない乗客を搭乗させてはいけないということではないようです。アイルランド到着後にオンラインまたは紙のフォームに記入すればよいことになっています。
ちなみに、ナグルさんの荷物は間違ってパリで下ろされており、次の便で届けますと言われました。この時期ですので、次の便といってもその日の便ではなかったようです。
次はマスク。フィリップ・ベグリーさんからのメールです。ベグリーさんは今月中旬にライアンエアでポルトガルのファロに飛びました。往きの飛行機では、キャビンの最後尾に5 ～ 6 人の行儀の悪い若者が陣取り、大音量で音楽をかけて騒いでいたそうです。マスクもせずに通路を歩き、サッカーの試合のように歌い、口笛を吹き、騒いでいたと。
また、帰りの便でも 2 ～ 3 列前に座った人達がマスクを外し、他の席に座っていた仲間たちが寄ってきて騒いでいたそうです。
行きも帰りもキャビン・アテンダントは十分に注意をしてくれなかった、というのがベグリーさんの不満です。
ライアンエアからの回答は、割と木で鼻をくくったようなもので、「問題となっている乗客は飲食のときだけ最低限の範囲でマスクを外していた。声を小さくするようにスタッフは何度か頼み、乗客はそれに従った。混乱を起こすような振舞いはなかった」。
最後は、チケットの返金。フィオナ・リンチさんは昨年3月12日～22日の旅程でエアリンガスのバルセロナ往復便を予約していてキャンセルしたのだが、そのときのお金がまだ戻ってきていないという苦情。この方の場合はちょっと複雑で、コロナの状況が悪くなったので予約後に自分から旅行を取りやめた。しかし、エアリンガスは21日にすべてのバルセロナ発着便をキャンセルした。もし行っていたらバルセロナに立ち往生することになっていましたから、旅行をとりやめたのは賢明な判断だったと言えるでしょう。
ポープ記者がエアリンガスに問い合わせたところ、リンチさんは帰りの便のチケット代 + 10% のバウチャーを受け取る権利があるとのこと。一部のバウチャー処理は複雑で手動で行う必要があるので時間がかかっています。ごめんなさい、とのことです。
しかし、こういうトラブルすら懐かしく感じるほど海外旅行に行ける日々が待ち遠しいですね。
