たらのコーヒー屋さん - 2 店舗目

たらのコーヒー屋さんです。

ダブリン湾の水質を守れ

 

 

アイルランドの夏はたとえば東京なんかより随分涼しいわけですけれども、海水浴する人はいっぱいいます。というか、年間を通して海に入る人って結構いるんですよね。昔、同じ会社で働いていたアイルランド人が、日本で日本人の友達とゴールデン・ウィークにドライブで海まで言ったそうなのですが、天気が良かったので服を脱いで海に飛び込んだらドン引きされたそうです。日本人にとってはゴールデン・ウィークは海水浴シーズンではありませんよね。

 

www.independent.ie

 

ダブリン湾の水質が汚染されていて、海水浴する人の健康が心配されているという記事です。記事は、エマ・ジーン・コーコランさんという人が、ダブリン湾で海水浴した後、大腸菌に感染して病院に担ぎこまれたという話から始まります。コーコランさんは気を失いかけるほどに重い症状が出て、1週間のうちに2回救急病棟に運ばれたそうです。そのときに、最近別の人も同じような状況でこの病院に来たと、スタッフの人に言われたそうです。

 

 

SOS ダブリン・ベイというダブリン湾の環境を保護することを目的とした団体の調査によりますと、ダブリン湾で泳いだ後に病気になった経験がある人は5人に1人に上るそうです。

 

 

アイルランド上下水道アイリッシュ・ウォーターという会社が管理しているのですが、この会社が発表したデータによりますと、2017年から2020年の間に、880万立法メーターの豪雨による雨水と未処理の下水がダブリン湾に排水されたそうです。未処理の下水が流されるのは、豪雨があって、リングズエンドにある下水処理施設が対応できなくなったときだそうです。

 

 

リングズエンドの施設では、6月から9月までの海水浴シーズンには、紫外線をあてることで微生物の量を減らしているそうですが、SOSダブリン・ベイはこれを年間通して行うことを要求しています。また水質の検査も海水浴シーズンしか行われていないようなので、これも年間通して行うように働きかけています。

 

 

アイリッシュ・ウォーターでは、紫外線設備を増強するとともに、クロンショー (Clonshaugh: ダブリン空港の近く) に新しい汚水処理場を建設することを計画しています。

 

 

アイリッシュ・ウォーターの広報担当によりますと、リングズエンドの処理場は164万人分の下水を処理するように設計されているのですが、現在は194万人に対応しており、明らかに処理能力不足なんですね。リングズエンドの処理場のアップグレードに5億ユーロを投資していく計画だそうです。

 

f:id:tarafuku10:20210502222544p:plain

サンディコーブで海に飛び込む SOSダブリン・ベイの皆さん

 

アイルランド情報 人気ブログランキング - 海外生活ブログ