12月に送ったクリスマス・カードが届きましたと日本からメールでご連絡をいただく今日この頃ですが、アマゾン・ジャパンで注文した本は1週間も経たずに届きます。これは、DHLが独自に飛行機を飛ばしているからなんでしょうかね。
というわけで、昨日も10冊ほど本が届きまして、さっそく読み始めたらとまらない。3冊も読んでしまいました。1日に3冊も本を読んだのは学生時代以来じゃないでしょうか。
1冊目は田中美穂さんの『わたしの小さな古本屋』(ちくま文庫)。
私は古本屋さんの書いた本や古本に関する本を読むのが好きです。田中さんは倉敷の美観地区で古本屋を営む方。20代前半で古本屋を始めた女性というのは業界ではおそらく珍しいのではないかと思います。古本屋歴は30年近くになるのかな。この方のことは岡崎武志さんの『女子の古本屋』という本で知りました。趣味の苔の研究で本を出したり、友部正人さんのライブ・コンサートを店内で開いたりと、これだけ書くと活発に活動されているような印象ですが、ご本人はいたって飄々とされています。
2冊目は小川寛大さんの『南北戦争 – アメリカを二つに裂いた内戦』(中央公論新社)
アメリカ南北戦争を概説する本です。筆者も言うように、リンカーンという人物を中心としたストーリーとか、奴隷制維持・反対というイデオロギーの対立とかについてはよく知られたところですけれども、実際の戦いがどのように進んでいったのかというのは日本ではあまり語られませんでした。この本でその辺の理解を整理することができました。南軍のリー将軍そして北軍のグラント将軍の位置付けなどについてもよくわかりました。
樫原さんは映画監督で脚本家。学生時代に海洋堂でバイトをしていたということで、そのときの体験を書いたものです。海洋堂はフィギアなどの模型を製作する会社で、私の記憶では食玩の製作で社名が一般に浸透しました。1980年代前半、ガレージ・キットで模型業界に殴り込みをかけた会社の熱い情熱と型破りな経営方針。そこに集まってくる造形師たちも一癖も二癖もある人ばかり。私も樫原さんと同世代なので時代の雰囲気が懐かしかったです。