先日、ツイッターを見ていたら、ハンバーガー・ショップの Rick’s が店を閉めた、というツイートが飛び込んできました。
Rick's Burgers on Dame Street/Georges Street gone! 😧 pic.twitter.com/ikc3iycovN
— Mick Caul 😷 (@caulmick) 2020年12月18日
Rick’s は、ジョージ・ストリート・サウスとデイム・ストリートの角にあります。私も一度だけ入ったことがありますが、ボリュームのあるハンバーガーが売り物でした。
ダブリンの繁華街の中心地に店を構えていたので、パブで飲んだ後、小腹をすかせた人たちが深夜に集まる店としても有名でした。日本だと酔客が飲んだ帰りに寄るのはラーメン屋ですが、アイルランドだとチップスとバーガーなんですね。近くにジョージという有名なゲイ・バーがあるので、ドラァグ・クイーンの皆さんにも親しまれていたようです。
DublinLive というオンライン・マガジンの記事にもなっています。
この記事によりますと、オーナーに連絡を取ろうとしたのだが果たせず、Rick’s が店を畳んだのかどうかは確認が取れないとのこと。もちろんコロナの影響で店を閉じたのかもしれませんし、そばのマーカンタイル・ホテルの拡張計画の中に Rick’s の敷地が含まれており、これが理由かもしれません。
私も昼過ぎに店の前を通りがかったのですが、店の中の什器は既に持ち出され、ごみが散らかっている状態でした。
ツイッターには、ダブリンの名物バーガーショップが消えていくのを惜しむ声がいくつもあがっています。Rick’s で体験した個人的なエピソードを書いている人も多くて、そのいくつかは上の DublinLive の記事にも紹介されています。
週末の夜に酔っぱらった後、ハンバーガー食べに行くなんてのは若い胃袋持ってないとできないですから、多くの人々の青春の1ページに Rick’s の思い出が刻まれているようです。
今日のアイリッシュ・タイムズ紙にも、「2020年にシャッターを降ろした店」という見出しで、コロナの影響で店を閉じた飲食店の話が掲載されていました。
全部で10軒ほどの店のオーナーに話を聞いているのですが、私のウチの近所にあるお店も2つほど含まれていました。
まず、ダイス・バー。ここはいわゆるウェット・パブなので、今年はほとんど営業できませんでした。賃貸契約が今年の3月末で切れ、12か月間だけ延長したそうですが、状況が良くなる兆しがいっこうに見えないので、店を閉めることを決意したとか。
今年の5月頃、政府のロックダウンの決定をナチスのアウシュビッツになぞらえたことでオーナーは炎上していたのですが、そうとうイライラしていたのかもしれませんね。
それから、リバティーズ地区のトーマス・ストリートにあるダブリン・クッキー・カンパニー。リバティーズ地区の再開発により 5 年ほど前にオープンした新しいお店でした。お客さんは、近所のオフィスに勤務する人々 (IT に特化したインダストリアル・パークが近くにあります) と観光客 (シティーセンターからギネス工場に行く途中に店があります) でしたが、ロックダウンの影響で今年は両方ともいなくなりました。12 月23日までは営業を続けるそうです。
コロナ騒動が収まったとき、街の様子はすっかり変わっているかもしれません。