ブックメーカーは賭け屋さんのことです。競馬場などでボードを立てて営業している個人営業の人たちもブックメーカーといいますけど、今回は街なかでお店を構えているブックメーカーについて書きます。
アイルランドでは、そこそこの大きさの街に行けば、ブックメーカーと中華のテイクアウェイは必ずあります。でも、興味がなければ、アイルランドに住んでいても、中に入ったことがない人が多いのではないでしょうか。特に女の人は入りにくいかな。
うちの近所にあるのは Paddy Power っていうアイルランド最大のチェーン店です。イギリスにも進出しています。
この店は、複合施設の中にあるので、典型的なブックメーカーの店構えではないです。典型的な店構えはこんな感じ。
パブと同じで、外から中が見えないのが特徴です。やはり、背徳的な悦楽 (guilty pleasure) という意識があるからでしょうか。昔は個人商店みたいなお店もいっぱいあったんですが、最近は統合・淘汰されてチェーン店ばかりになりました。
中に入りますとこんな感じです。
ちょっと床が散らかってるのが見苦しいですけど、サロンのようになっています。コーヒーもタダで飲めます。昔はもっとむさ苦しい場所だったんだけど、いまはどこもこんな感じになってますね。
上の写真で右側の壁に並んでいるモニターはすべて競馬関係です。やはり今でも競馬関係の賭けが一番多いらしいです。大き目のモニターでは競馬場からの中継が映っているのが確認できると思いますが、それ以外は注目のレースのオッズが表示されています。
写真奥の壁のモニターは競馬以外のスポーツのコーナーです。サッカーが多いですけど、ラグビー、ゴルフ、テニス、もちろんゲーリック・ゲームなど、大きな大会があればそのオッズが表示されます。
反対側の壁はこんな感じです。競馬とドッグレースの新聞が貼り出してあって、出走表を確認できます。
それでは実際に賭けてみましょう。カウンターにボールペンと用紙が用意してあります。
アーセナルがマンチェスター・シティーに勝つのに 4 ユーロ賭けてみました。
「Arsenal to beat Man. City」でアーセナルが勝つ。引き分けに賭けたいんだったら「Arsenal to draw with Man. City」のように書けばいいと思います。あと、私が賭けるのはファーストゴール (その試合で一番最初にゴールする人) ぐらいなのですが、たとえばロビー・キーンが最初にゴールを決めると思ったら「Robbie Kean to score the first goal」と書きます。どの試合かは書かなくても大丈夫です (一番近い試合になります)。
「15/4」って書いてあるのがオッズです。これは自分で書かなくても窓口で調べて書いてくれます。これは、4ユーロかけて当たると15ユーロ+賭け金4ユーロ(計 19 ユーロ)が返ってくることを意味します。「3/1」だったら1ユーロ賭けて4ユーロ (3+1) 返ってくるし、「Even」って書いてあったら、1ユーロ賭けると2 ユーロ (1+1) 返ってきます。
書いたら用紙とお金を持って窓口に持っていきます。
そうすると、スキャンして、こんなのを返してくれます。
昔はカーボン複写式の用紙で、1 枚だけ返してくれるシステムだったんだけど、たぶん電子データとして本部に送って一元的に管理するようになったんだと思う。
今はどこのブックメーカーもオンラインのサイトを持ってるから、オンラインで賭けようと思えば賭けられます。でもウェブサイトはオッズの比較だけに使って、実際にお店に行って賭けるほうが楽しいと思います。オンラインで賭けごとするのはちょっとやっぱり怖いですよ。
ギャンブルはあくまでも楽しみのために。これでお金もうけしようと思ったらいけません。