たらのコーヒー屋さん - 2 店舗目

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スペランカー

「スペランカー」っていうゲームがあるんですが、プレイヤーキャラクターがすぐに死んでしまうため、アクションゲームなのにまともなアクションができないことで有名だそうです。自分の背の高さぐらいの段差も飛び降りられないし、コウモリの糞に触っただけで死んでしまう。「史上最弱の主人公」と呼ばれているらしい。

 

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転じて、日本のインターネットの掲示板なんかでは、怪我ばかりしているサッカー選手のことをスペランカー (略してスペ) と揶揄しています。動詞だとスペる。有名選手だと、小野選手あたりがよく言われるかなー。

 

ちなみにスペランカー (spelunker) はちゃんとした英単語で、趣味で洞くつ探検する人ぐらいの意味。これは今日初めて知った。

 

昨日のアイリッシュ・タイムズ紙を見てたら、リーズ・メトロポリタン大学の先生たちが、「間接のやわらかい選手 (間接の可動域の広い選手) の方が怪我しやすい」という研究成果を発表したという記事が載っていた。

 

先生たちは、とあるプレミアリーグのチームに協力してもらい、54 人の選手を「ベイトン・スコア」っていうテストに従って、可動域が広い選手と普通の選手に分けた。「ベイトン・スコア」っていうのは可動域が異常に広い人を見分けるための基準のセットで、「親指が前腕につく」とか「小指が後ろに90度以上曲がる」とか、そういった項目が10個くらいある。

 

すると、ちょうど3分の1の18人が軽い間接過可動性があると診断された (項目のうち 4 つ以上に当てはまった)。それから、運動時間を計測するため選手全員に GPS トラッカーを付けてもらい、怪我の記録も付けていくことにした。

 

シーズン終了後、間接が柔らかすぎるプレイヤーは 1000 時間あたり 72 回怪我したのに対し、「正常な」プレイヤーはたった 6 回。また、間接の柔らかい選手の方が膝の靭帯など、大きな怪我をする傾向もあった。大きな怪我をしたのは関節が柔らかいプレイヤーは 18 人中12人に対し、正常なプレイヤーは 36 人中 2 人だけ。

 

これまでは、体が柔らかい、間接の可動域が広い方が、動きやすいから選手として得だと思われていましたが、たしかに間接が曲がりすぎると衝撃には弱いかもしれませんね。

 

先生たちは、この研究を進めることで怪我の予防につなげたいようですが、プロのクラブなんかは今後、選手を雇う時に間接の柔らかさを考慮するようになるのではないか、ともおっしゃってます。

 

The Irish Times: Double-jointed footballers more prone to injuries
http://www.irishtimes.com/newspaper/sport/2012/0228/1224312480646.html