たらのコーヒー屋さん - 2 店舗目

たらのコーヒー屋さんです。

首相交代 - アイルランドの報道 (1/2)

イメージ 1

菅さんが辞任して野田さんが新首相になりましたけど、アイルランドで (というか Irish Times 誌で) それがどのように報道されているかご紹介します。

 

まず、菅さんの辞任の記事が掲載されたのは先週の土曜日です。

 

国際面に載ったこの記事の見出しは、「'Least bad’ Japanese leader Naoto Kan throws in the towel」です。訳しますと、「『一番ましだった』日本のリーダー、菅直人がタオルを投げ入れる」ぐらいですか。

 

 

5 年で 6 人目の首相っていうのはどのメディアでも必ず言われます。誰かに「そんなんで日本は大丈夫なの?」と聞かれたら、「国民がしっかりしてるからリーダーはダメな人でもいちおうは回るんだよ」と答えようと思っているのですが、実際に聞いてくれる人はまだいません。

 

この記事では、前原さんが次期首相最有力ということになっている。小沢さんが海江田さんを推したことも書かれている。民主党は分裂しちゃうんじゃないかと心配してる人がいることにも触れている。野田さんの名前は出てきていない。

 

記事の最後で 2 人の専門家のコメントを引用するんだけど、両方とも菅さんにとても同情的です。上智大学のナカノ教授は「菅が受けた批判は正当性がない。自民党が過去のつけを菅に押し付けている」と言っています。日本テンプル大学のキングストンさんは、「90 年代半ば以降で (みんなひどいんだけど、その中では) 一番ましな首相。この状況で、ほかの政治家が菅以上に仕事できたとは思わない」だそうです。

 

菅さんの仕事の総括としてこれはないよなーと私なんかは思うんですけど。私は、菅さんは最悪の部類だったと思います。とにかく菅さんは誰のために仕事しているのかわかってない。わかっていれば、国民に対して自分が何をしようとしているか語ることができるはずです。説明できない人はリーダーやる資格ないですよ。信用できるかどうか、判断材料を出す気がないんだもん。

 

日本関係の記事はデビッド・マクニール (David McNeill) さんっていう日本在住の記者がいつも書くんだけど、マクニール記者の記事は偏ってると感じることが多い。中国にお金もらって書いてるんじゃないかと疑ったこともあるくらい。日本のエスタブリッシュメントの腐ってる部分 (記者クラブ制度とか) にうんざりしてそういう書き方になってるのかもしれないんだけど。

 

ただ、3.11 の地震のとき、新聞記事らしからぬ個人的なことを彼が書いていた。日本人の奥さんがいて、もうすぐ子供が生まれる。奥さんと山手線のどこかの駅にいたときに地震に遭遇したらしい。原発の事故とかいろいろ不安なことはもちろんあるんだけど、「I am staying」(私は日本に残る) という言葉で記事を締めていた。だから、悪い人じゃなかったんだなと、私は反省したんだけれども。
(続きます)

 

写真はアイリッシュタイムズ紙から