たらのコーヒー屋さん - 2 店舗目

たらのコーヒー屋さんです。

100 の罵り言葉で綴るアイルランドの歴史 (後篇)

 
74. Mexicans.
聞いたことある気がするけど、よくわからない。もちろん単にメキシコ人のことではない。
 
75. One team in Ireland. There’s only one team in Ireland.
これはサッカー。アイルランド代表サポが北アイルランドを馬鹿にして。その逆もあり。
 
76. Michel Platini – not a great player.
ミシェル・プラティニ、たいした選手じゃない」。サッカー評論家のエイモン・ダンフィーがユーロ 86 9 得点を挙げたプラティニを評して言った言葉。
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77. It was only handbag stuff.
具体的にはどういう文脈で誰が言ったのかわからなかったけど、ハンドバッグはサッカーで肘打ちのこと。肘打ちするとハンドバッグを下げているような腕の形になるから。
 
78. You were a crap player. You’re a crap manager. The only reason I have any dealings with you is that somehow you are the manager of my country . . . (etc, etc)
「あんたは選手としても三流だし、監督としても三流。あんたとおれが顔を合わせる唯一の理由は、どういうわけかあんたがおれの国の監督だからだ。。。」。サッカーファンなら誰もが知ってるサイパン事件のあれ。ロイ・キーンの。
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キーン 
 
79. Puke football.
「ヘドのでそうなフットボール」。これはサッカーではなくてゲーリック・フットボールの話。アントリム県代表監督のリアム・ブラッドリーがドネゴール代表に対して。サッカーで言うアンチ・フットボールみたいな感じ。
 
80. Five-in-a-row me arse.
ハーリング強豪のキルケニー代表が 5 年連続で負けてしまったときの嘆き。
 
81. If it was raining soup, he’d be holding a fork.
馬鹿。スープが降ってきたら、普通はスプーン持ちますよね。
 
82. Stickie.
オフィシャルIRAの蔑称というかニックネーム。有名なIRAはこれじゃなくてプロビジョナルIRAの方。なんでスティッキーズというかというと、イースター蜂起を記念するために百合の花のステッカーを売ってたから。
 
83. West Brit.
アイルランド人なのにイギリス的な考え方をする人。アイルランドブリテン島の西にあるからね。シンフェイン党の人が特にジャーナリストに対してよく使う。
 
84. Holy Joe.
聖人ぶった偽善者
 
85. Head-banger.
単純に考えれば、ヘビメタ好きの人のことだけど、ほかに何か意味あるかなー。
 
86. Distinguished bodhrán player.
優れたボーラン奏者。ボーランはアイリッシュミュージックで使う手持ちの打楽器なのだが、これがなんで侮蔑語になるのか不明。
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 ボーラン
 
87. As thick as manure but not as useful.
肥やしのように thick (馬鹿、粘度が高い) だが、肥やしほど役に立たない。
 
88. Brilliant but useless, like a lighthouse in a bog.
「泥炭地の灯台のように明るいが役に立たない」。政治家のブライアン・レニハン・シニアを政敵が表した言葉。
 
89. “Try the f***ing window!” (Charlie Haughey to a TD struggling to find the exit door in his wood-panelled office).
「窓から出ていけ」 (チャーリー・ホーヒー()大統領が、彼のウッドパネル張りのオフィスで出口がわからずにまごついている議員に対して)
 
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ホーヒー
 
90. People need to know where the Taoiseach sleeps at night.
「首相が夜、どこで寝ているか、人々は知る必要がある」。これは、元首相でこの間、汚職で党を追放されたバーティー・アハーンに対しての言葉。アハーンは離婚してて、別の女の人と暮らしてるような、してないような感じだった。2030年前はまだ政治家が離婚してるっていうのはいいイメージじゃなくて、女の人がいるのは公然の秘密みたいな状態だったのかな。党首選に立候補しようとしたんだけど、党内の敵対勢力がこの言葉を同僚議員たちに囁いて (SP 配置したりとかあるから)、アハーンは 1 回は立候補をあきらめた。とかなんとかいう話。
 
91. That’s women for ye!
男は病院で目を覚ました。体中包帯が巻かれている。
医者が入ってきて言った。
「目が覚めたかい。おそらく記憶はないだろうが、君は交通事故に巻き込まれたんだ」
 
「君はもう大丈夫だ。しばらくしたら歩くこともできる。」
「だがひとつだけ言っておかなければならないことがある。」
「なるべくショックにならない言い方をしたいんだが、君のペニスは切断されて、どこにも見つからなかった」
 
男はうめき声をあげたが、医者は続けた。
「君は9000ユーロの補償金が手に入る。私たちは本物と同じように機能する新しいペニスを構築する技術がある」
「しかし安くはない。1インチにつき1000ユーロかかる」
 
男は耳をそばだてた。
 
「だから、何インチにするかを決めてほしい。だけど奥さんと話をした方がいいだろう」
「元のが5インチだったとして新しいのが9インチだとすると、奥さんはちょっと引いてしまうだろう」
「逆に元が9インチで新しい道具に5インチ分しか投資しないと、奥さんはがっかりするかもしれない」
「だから、奥さんの意見はとても重要なんだ。わかるね」
 
男は妻と話をすることに同意した。
 
翌日、医者が戻ってきて尋ねた。
 
「それで奥さんと話をしたかい」
 
「しました」と男は言った。
 
「彼女は何か意見を言ってくれたかい?
 
「はい、言ってくれました」
 
「それで、その結論は?
 
 
 
「新しいキッチンを造ることに決めました」
 
 
 
That's women for ye!!
 
92. Droning on like a monsignor down a bad line from Medjugorje.
Medjugorjeボスニア・ヘルツェゴビナの町。Drone on はだらだらしゃべる。monsignor は高位聖職者に対する尊称。長ったらしい話をするってことかなー。
 
93. Trying to ask a question of the Taoiseach is like playing handball against a haystack.
社会主義者党のジョン・ヒギンズ議員が国会でバーティー・アハーン首相に対して。「首相に質問するのは、干し草の山に向かってハンドボールをプレーするようなものだ」。ハンドボールは日本でいうハンドボールではなくて、ラケットを持たずにスカッシュするような壁打ちのスポーツであるゲーリック・ハンドボール。糠に釘状態。
 
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94. You’re only a waffler.
コロコロ考えを変える人。これも誰かが誰かに対して言ったと思うんだけど、よくわからない。
 
95. The evil of two lessers.
究極の選択。ウンコ味のカレーか、カレー味のウンコか。
 
96. Creepin Jesuses.
偽善者。教会でこれ見よがしに這いずりまわって拝んでいる人から。
 
97. Left-wing pinkoes.
「このクソ左翼め」。Pinko は左翼に対するひどい罵り言葉。Lefty は冗談っぽく使っても大丈夫。
 
98. He’s just a shiver looking for a spine to run up (copyright former Australian prime minister Paul Keating – Irish granny rule invoked).
「彼は這い伝わる背骨を探している震えにすぎない」(オーストラリアのポール・キーティング首相の言葉。アイルランド人のおばあちゃんがいるのでグラニー・ルール活用)。どういう文脈で使われたかはわからないけど、「チンケな奴」というニュアンスは良く伝わる。
 
99. Ye’re all a bunch of wife-swapping sodomites.
1990 年代に離婚に関する国民投票があったとき、過激な保守派が離婚賛成派に対して貼ったレッテル。「あんたらみんな、奥さんを交換してる男色者の集まりよ」。言ったのは女の人。
 
100. He has Irish Alzheimer’s: it makes you forget everything except the grudges.
「彼はアイリッシュアルツハイマーを患っている。恨み以外のすべてを忘れてしまうのだ」。イギリスの方も大変ですねw
 
ふー、おわったー。以上です。