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ナショナル・ワックス・ミュージアムに行ってきました

ダブリンのナショナル・ワックス・ミュージアムに行ってきました。30年以上ダブリンに住んでいるのに一度も行ったことがないのはどうかと思いまして。正式にはナショナル・ワックス・ミュージアム・プラスというそうですね。

 

以前はノース・サイドのパーネル・スクエアの近くにあったんですね。今はマルドロン・ホテルになっています。当時は大きな人形が壁面をよじ登っているディスプレーだったんですよね。私の記憶の中ではキングコング的なゴリラだったんだけど、今調べてみたらケルト神話に登場する巨人、フィン・マックールでした。

 

Photo: Raymond Okonski (Creative Commons License)

その後、アイルランド中央銀行のあたりに移転して、今はご存じのようにウェスト・モーランド・ストリートにあります。ちなみにナショナルというのは国立というわけではなく、「国民の」ぐらいの意味で普通に民間企業が運営しています。

 

さて、見に行った感想ですが、思いのほかよかったんですよ。私はニューヨークのエンパイアステート・ビルの蝋人形館に行ったことがありますし、子供の頃には地元の菊人形展にも行ったことがありますが、どうせ実物に似ているといえば似ているといえるような等身大の人形が並んでいるのだろうと考えていました。大間違いでした。

 

最初に入った部屋はアイルランドの科学者の部屋になっているんですね。この部屋は人形は少なくて模型やパネルの展示が主です。温室効果を発見したジョン・ディンダル (カーロー県出身)、結晶学のキャスリン・ロンズデール (キルデア県出身)、ボイルの法則のロバート・ボイル (ウォーターフォード県出身) など数え上げたらキリがありません。ブーリアン演算で有名なジョージ・ブールはイギリスの出身ですがアイルランド国立大学のコーク校で教えていたんですね。ワックス・ミュージアムは楽しいだけじゃなくて子供たちが学べる場にもなっているということです。

 

次はミュージシャンの部屋。アイルランドは世界的なミュージシャンを輩出していますからね。U2、フィル・ライノット、ヴァン・モリソンボブ・ゲルドフ、そしてもちろんジェドワード。アイルランド系のリアム・ギャラハーボーイ・ジョージもいます。デビッド・ボーイやマイケル・ジャクソンなど国際的なミュージシャンも。

 

 

続きまして作家の部屋。ジョイス、イェーツ、ワイルド、ビーアンなどは当然なのですが、私の知らないアイルランド人作家の像も何人か展示されていました。

 

映画やテレビの人気キャラクターの部屋もあります。ゲーム・オブ・スローンズハリー・ポッターシンプソンズ、スポンジ・ボブ、スーパーマンバットマン、テレタビーなど。ファーザー・テッドもありました。真ん中に座っているのはサッカー評論家のエイモン・ダンフィーだと思います。

 

 

続きましてはスポーツの部屋。ジャック・チャールトン、ジョージ・ベストコナー・マクレガーなど。ボクシングや競馬の騎手もいましたが、名前がわからない。ごめんなさい。

 

次はアイルランドの歴史を振り返るコーナー。セント・パトリックから始まり、ヴァイキングの襲来、ノルマン人の侵攻を率いたストロングボウ、女海賊グレース・オマリー、オコネル橋に名を残すダニエル・オコネル、独立運動の志士ロバート・エメット、イースター蜂起で処刑されたトム・クラークやエーモン・ケント、独立後のアイルランドを形作ったマイケル・コリンズとコンスタンツ・マルキエヴィッツ、最後はグッドフライデー・アグリーメント。左からジョン・ヒューム (SDLP党首)、イアン・ペイズリー (DUP党首)、バーティー・アハーン(アイルランド首相)、ジェリー・アダムズ (シンフェイン党首)、ジョン・ブルートン(アイルランド元首相)、メアリ・マカリース(アイルランド大統領) でしょう。

 

 

続いてケルト神話のコーナーがあり、最後はホーティッド・マンション風のお化け屋敷でした。

 

入場料は確か19ユーロだったと記憶していますが、内容量も豊富で、しっかり見ていくととても1時間ではおわりません。娯楽的な要素と文化や歴史などの教養的な要素がしっかりと組み合わさって、大人が見ても子供が見ても楽しめるアトラクションなのではないかと思います。個人的に満足度は高かったです。

 

お土産ショップでテッド神父の冷蔵庫マグネットを買いました。

 

 



 

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