たらのコーヒー屋さん - 2 店舗目

たらのコーヒー屋さんです。

ラグビー W 杯

ラグビーのワールドカップが始まりました。アイルランドも結構強いので代表チームへの期待も高まっています。

 

日本の緒戦、対フランス戦は昨日行われました。後半に一時は 4 点差まで追い上げたんですが、最後に突き放されて 42 対 25 で敗れました。

 

私はアイルランドのセタンタ・スポーツというチャンネルでハイライトを見ただけなんですけど、とてもいい試合だったようですね。司会者は、「absolutely beautiful game (本当に美しい試合)」と日仏戦を形容していました。

 

今日のサンデー・インデペンデント紙の記事の見出しは「Japanese Push France to Limit」(意訳: (フランスは簡単に勝つと予想されてたけど) 全力を出さないといけないほど日本がフランスを追い詰めた)。最後に日本が電池切れになったところでフランスのトライが生まれ、内容以上の点差が付いてしまった、と書かれています。

 

 

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私は基本的にサッカー・ファンですけど、球技はだいたいなんでも好きですし、ラグビーもよく見ます。ラグビーの醍醐味はなんといっても体と体のぶつかりあいですね。FW 同士の肉弾戦とか、バックスがタックルを引きずりながら前進したりするのを見ると、体の中から熱い物がこみ上げてきます。

 

これは、サッカーを見ているときとはまったく別の興奮です。褌一丁の男たちが神木を求めて押し合いへしあいする、たとえば岡山西大寺の裸祭りを見たときに感じる高揚感に近いかもしれません。もちろん性的な意味で言っているのではありません。

 

今はどうか知りませんけど、私が日本にいた頃は、「バックスの華麗なパス回し」みたいなことがラグビーの見どころとしてテレビで盛んに宣伝されていました。まあそういう見どころもありなんだろうけど、それはやっぱり表面的な二の次、三の次みたいな楽しさだと思う。だって「華麗ななんちゃら」はラグビーでなくったっていいんだもの。

 

体のぶつかりあいみたいなことは「野蛮なもの」と思われるんじゃないかとか、マッチョなもの (と見なされる可能性のあるもの) を忌避する気持ちから、もうちょっとスマートな売り出し方はないかと考えたものなんだろうけど、でもやっぱりラグビーの本質的な面白さ、ラグビーならではの面白さを怖がらずに真正面から伝えた方がいいと思う。それで文句言われるんだったら、ちゃんと説得するぐらいの労は惜しまずに。

 

余談だけど、アメフトでも「クォーターバックの頭脳的なプレイ」みたいなことが盛んに言われてたけど、これもちょっとずれてるんじゃないかと思います。アメフトはあんまり見る機会ないからよくわからないけど。

 

あと、ラグビーの日本代表には日本国籍を持っていない人も含まれています。国籍至上主義のサッカーを見慣れててる人にはちょっと違和感があるんだけど、これはルールの違いで、その国の協会の登録選手として過去何年かプレーした選手には外国籍でも代表資格が与えられます。

 

だから、単に実力のある外国人を寄せ集めてチームを作ったのとはちょっと違う。ちゃんとしたリーグがあるとか、施設が整ってるとか、熱いファンがたくさんいるとか、そういったラグビー的なインフラが整ってないと実力のある選手を招くことはできません。お金出せばほいほい来てくれるってもんでもないですから。先人たちがこつこつ築いてきたそういうラグビー的・社会的インフラの上に立って彼らは桜のジャージーを着ている。そういう意味で彼らはまさに日本を代表して戦ってくれていると思います。説教臭くてすみません。

 

「(人種的に) 日本人のチームが世界と戦うのが見たいんだよ」なんて文句を言ってる人もいるけど、そういう人は一回試合をちゃんと見た方がいいですよ。外国生まれなのに日本のためにこんなに頑張ってる人がいるっていうのを見て、おれももうちょっと真面目に働こうっていう気持ちになるから (ソースは私)。いや、おれはいつも真面目に働いてるよって言う人には、ごめんなさいと言うしかない。