たらのコーヒー屋さん - 2 店舗目

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グランドスラム

ラグビーの六カ国対抗戦が先週末で終了しました。男子アイルランド代表は 5 位という残念な結果に終わり、今年で引退するのではないかと言われているエースのブライアン・オドリスコル (34 歳) も有終の美を飾ることはできませんでした。デクラン・キドニー監督の進退問題にも発展しております。

 

あまり知られておりませんが、男子の六カ国対抗と同様のフォーマットと日程で、女子の試合も行われていまして、女子アイルランド代表がグランドスラムを達成しました。グランドスラムというのは全勝優勝のことで、これはものすごい偉業であります。

 

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女子のシックス・ネイションズは 1996 年に始まったんですが (初期の参加国は 4 つ)、これまでイングランドが圧倒的な強さを誇っていました。優勝が 13 回で、うち 12 回がグランドスラムです。

 

ところが今年はアイルランドが緒戦でウェールズを 12 対 10 の僅差で下すと、次のイングランド戦で 25 対 0 の完封勝ち。普段は女子の試合はほとんど話題にならないのですが、このあたりからメディアを含めて注目が集まり始めました。

 

スコットランドを 30 -3、フランスを 15-10 で破り、この時点で優勝は決定。グランドスラムを賭けてイタリアと戦うことになりました。ラグビーで相手がイタリアっていうと楽勝って思うかもしれませんが、イタリアもここまでフランスに勝ち、ウェールズには 1 点差で惜敗してるので、なめてかかれる相手ではないのです。

 

この試合が昨日だったんですが、RTE でも生中継されて、私もテレビ観戦しましたが、力の入ったいい試合でした。

 

雨でピッチがぬかるんでいたので、バックスが走り回るというよりも肉弾戦の試合になったのですが、アイルランドが 6-3 でリードした後、終盤になってイタリアがゲームを支配します。残り時間 5 分ぐらいで、アイルランド陣の 22 メートルライン付近からイタリアが猛攻撃。ラックから FW がボールを持って突進して数十センチずつ進むというのを 20 フェーズぐらい繰り返します。ペナルティーを与えたら同点にされますから、アイルランドは規律を守って粘り強く対応。イタリアのバックスの選手の方がじれちゃって、両手をあげてボールを回せと怒りだすぐらいの執拗な攻め。最後はノット・リリース・ザ・ボールの反則を取って凌ぎ切りました。

 

アイルランドのロックにすごく背の高い選手がひとりいて、ラインアウトは彼女一人で完璧に支配していたのが印象的でした。相手ボールも半分ぐらい取ったんじゃないかな。

 

いま、ちょうど 6 時のニュースでやってたんだけど、ミラノからダブリン空港に戻ってきた選手たちが、アライバルゲートで大歓迎受けてましたね。協会は次のオリンピックに向けて女子のセブンスのチームを結成しようとしているそうです。

 

写真はアイリッシュタイムズ紙から。