たらのコーヒー屋さん - 2 店舗目

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北アイルランドのウナギ漁

アイルランドでも天然ウナギが獲れます。

 

今日の新聞によりますと、北アイルランドではネイ湖 (っていう結構おっきい湖があります) など、いくつかの場所でウナギ漁が行われているそうです。北アイルランド担当記者が書いた記事だったので、南 (アイルランド共和国) については触れていなかったのですが、たぶんボーダーのこちら側でもウナギ漁は行われているんだと思います。

 

ヨーロッパで捕れるウナギは、バミューダあたりで生まれ、メキシコ湾流に乗って、数年がかりでヨーロッパに辿り着くそうです。川を登り、ときには湿った草地を横断して安住の地を目指します。川や池に住みついたら、そこで 10 年から 14 年過ごします。そして、あるとき、思い立ったように川を下り、生まれた場所に戻って次の世代を産むのです。ヨーロッパを離れる頃には、なぜか消化器系の器官が溶けてなくなり、体内に蓄えたエネルギーだけで産卵場所に向かうんだそうだ。すごい人生ですね。

 

天然ウナギの漁獲量は、北アイルランド産が EU 全体の 25% を占めるんだって。やっぱりアイルランド国内での需要は少なく、ほとんどが輸出に回されています。特にオランダではスモーク・サーモンならぬスモーク・ウナギがポピュラーな食べ物なんだそうです。

 

記事になった理由は、例によってウナギの稚魚 (シラスウナギ) の数が減っているからです。ウナギという資源の持続的な利用を確実なものとするため、欧州委員会が音頭を取って、各加盟国にウナギ管理計画の提出を求めたそうです。これによって、直ちに漁をやめなければならない場所も出てくるらしく、そうでないところも長期的にはどうなるかわからないとのこと。数百年の歴史がある北アイルランドのウナギ漁が危機に瀕しているわけです。

 

気候の変化、生息場所の消滅、汚染などが原因だと言われているようですが、魚の資源管理はほんとうに難しい問題ですね。魚好きの私はもちろんいつでもおいしいかば焼きが食べられれば嬉しいですが、そうとばかりは言ってられない時代が来そうです。

 

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(写真は、近所のスーパーの鮮魚コーナーです。ほんとにこれだけしかありません)