たらのコーヒー屋さん - 2 店舗目

たらのコーヒー屋さんです。

キルケア・キャッスル (Kilkea Castle)

アサイ (Athy) 方面にはなんの下調べもせずにいったんですね。アサイに行ってから観光案内の看板をみてどこ行こうかと決める感じでした。で、近くのキルケア (Kilkea) というところにはキャッスルがあるということで行ってみました。

 

私の想像としてはエニスコーシー・キャッスルみたいに博物館的なものを予想していたんですが、高級ホテル & ゴルフコースになっていました。お城のホテルはコングのアシュフォード・キャッスルが有名ですが、ほかにもいくつかありますね。

 

キルケア・キャッスル

お城は管理がたいへんなんで、個人が今でも住んでいるところは少なくて、だいたいエニスコーシーみたいに公的な機関が所有しているか、ここキルケアみたいに民間が事業に活用しています。個人がまだ住んでるのはミース県のスレイン・キャッスル (Slane Castle) ですね。ここはコンサート会場として貸し出したり、Slane という名のウイスキーを蒸留したりと、スレイン・キャッスルの名をブランドとして売り出そうとしています。

 

キルケア・キャッスルの歴史は、ウォルター・ド・リドルスフォードというアングロ・ノルマン人の領主が1180年にこの地にモット・アンド・ベーリーを築いたところから始まります。その後、彼の孫娘がオファリーの領主だったモーリス・フィッツジェラルド3世と結婚したことからこの城はフィッツジェラルド家の所有となります。同家は700年にわたってこの城に所有していましたが、1960年に売却。その後はホテルとして活用されています。リーマン・ショックの後に破産申請がなされ、現在はアメリカ人のジェイ・キャッシュマンという人の下でホテル&ゴルフ・リゾートとして経営されています。

 

このお城は幽霊が出ることでも有名です。第11代キルデア伯爵のジェラルド・フィッツジェラルド錬金術や黒魔術に凝っていて、魔術師伯爵 (The Wizard Earl) と呼ばれていました。彼は死後も7年ごとに白い軍馬にまたがってこのお城に帰ってくるのだそうです。おもしろいのは、普通のホテルは幽霊話を嫌がると思うのですが、このホテルはどうもそれを売りにしている節もあること。「実際に泊まれる幽霊の出るアイルランドのお城10選」なんて記事に公式サイトから直接リンクを張っています。まあこのくらい古い建物だと幽霊のひとりやふたりいないと恰好がつかないということかもしれません。

 

部屋はホテルの中に11室あり、それとは別にロッジと呼ばれる建物にも部屋があります。ロッジはたぶん上の写真の左側に写っている建物。宿泊の値段を調べてみましたが、お城の中は11月の平日だと税とか込みで212ユーロから (大人二人)。ロッジの方も210ユーロくらいからです。オフシーズンだからかそんなに無茶苦茶高いというわけではないですね。週末は4割増しくらい。

 

キルケアもバリトアと同じようにヨークシャーかクエーカーが計画的に移住してきて住み着いたところで、南極探検家のアーネスト・シャクルトンもこのあたりの生まれです。

 

おまけ: 1985年放映のRTEの「ゴースト・ハンター」シリーズのエピソード。プレゼンターのデレク・ディヴィスがイギリス人ゴースト・ハンターのトム・コーベットをキルケア・キャッスルに案内します。

www.youtube.com

 

アイルランド情報 人気ブログランキング - 海外生活ブログ