たらのコーヒー屋さん - 2 店舗目

たらのコーヒー屋さんです。

灰皿コレクション

お酒やたばこ関連のレトロなグッズのコレクションを始めるのに、一番とっつきやすいのが灰皿だと思います。看板やパブ・ミラーなどに比べて値段が張りませんし、その割にはデザインにもバラエティーがあって楽しめるからです。

 

値段的には、ノミの市で買うと10ユーロ前後、オークションだと3つくらいまとめてハンマー・プライスが20~30ユーロというところではないかと思います。

 

今日は、数少ないですが、私の持っている灰皿コレクションをご紹介します。

 

最初はこちら。

 

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アフトン(Afton)およびメイジャー(Major)というタバコの灰皿です。タバコは昔はテレビでもCMを打っていたし、灰皿、トレイ、ビアマットなど、パブにはタバコの宣伝があふれていました。

 

2つとも、ラウズ県ダンドークにあったPJキャロルというタバコ会社のブランドです。PJキャロルは今ではアメリカン・ブリティッシュ・タバコの子会社となって、ダブリンに本社を置いています。

 

メイジャーは今でも販売されていますが、アフトンの方は2011年には生産が中止されました。次の写真の左側は現在のメイジャーのパッケージ。警告文が英語とアイルランド語の両方で書かれています。右側は、アフトンが缶入りで販売されていたころのものです。

 

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これら2つの灰皿は両方とも陶器製ですが、アフトンの灰皿を裏返すと、Made in Republic of Ireland/Arklow と書いてあります。アークローというのは、ダブリンから車で南に1時間ほど下ったところにある海辺の街です。

 

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この街は陶器で有名な街だったのですが、日本のノリタケが買収し、その後、残念ながらノリタケも撤退してしまいました。ノリタケさんが撤退したのは、1990年代の後半ぐらいだったかなあ。

 

ちなみに、アフトンというタバコは、パリの左岸派の知識人たちに好まれ、特にサルトルが愛煙したと言われています。ルイ・マル監督の映画「鬼火」でもパッケージが何度も大きく映し出されるそうです。この映画は学生時代に見たのですが、もちろんそんな細かなことまでは記憶に残っていません。

 

メイジャーもアフトンも非常に強いタバコです。両方とも吸ったことがありますが (昔、喫煙していました)、強烈でした。

 

次はマーフィーズ (Murphy’s) とスミティックス (Smithick’s) の灰皿。

 

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マーフィーズがコークの黒ビール。スミティックスはキルケニーのエール・ビールです。マーフィーズは今でもコークで生産されていますが、会社自体は1983年にハイネケンに買収されました。ハイネケンは80~90年代に世界でマーフィーズの宣伝を一生懸命やったようですが、ギネスの牙城を崩すにはいたらなかったようです。

 

スミティックスの方は1965年にギネスに買収され、今はダブリンのギネス工場で生産されています。

 

最後はこちら。

 

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右側のスウェイツ (Thwaites) はダブリンにあったミネラル・ウォーターの会社。

 

こちらの同社のポスターを見ていただくと、「Inventors of Soda Water」(炭酸水を発明した会社)と書いてあります。人工的に炭酸を水に注入して炭酸水にする手法を開発したということらしいです。また、飲み終わった瓶をもってくると瓶代を返すという方法が昔は日本でもありましたが、その手法を最初に取り入れた会社の1つでもあるとのこと。

 

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ポスターにEstablished in 1799と書いてあるように、たいへん古い会社なのですが、今はもう存在しません。検索してもこの会社の歴史などはほとんど出てこないんですよね。

 

そして、左側はアイルランドを代表する会社の1つ、カントレル&コクランズ(Cantrell & Cochrane’s)です。1852年にベルファストで開業したソフト・ドリンクを売る店がこの会社の起源です。

 

その後、炭酸ジュースの製造販売で会社は成長します。C&C Club Orangeなどの Club シリーズがアイルランドでは人気商品です。

 

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1950年代には C&C Cola という商品を引っ提げてアメリカに殴り込みをかけます。コカ・コーラペプシ・コーラを敵に回して戦おうというのですからたいしたものです。宣伝などにも大々的に資金を投入したようですが、巨大ライバルに打ち勝つことはできませんでした。

 

C&C Colaという商品は別の会社に売却されて、今でもアメリカでは販売されているようです。日本でも80年代くらいにC&C Colaは売られていたような記憶があります。

 

C&Cは、一時期はアイリッシュウイスキータラモア・デュー(Tullamore Dew)や、ポテトチップスのアイルランドNo.1ブランドであるテイト―(Tayto)を買収するなど多角化を進めたのですが、今世紀に入って、初期の主力商品だったソフト・ドリンク製品も含め、ポートフォリオの多くを売却、現在はブルマーズ(Bulmer’s)(イギリスではマグナーズ(Magner’s))というサイダー(リンゴ酒)の製造販売に資金を集中させています。FTSE250種総合株価指数の構成銘柄です。