たらのコーヒー屋さん - 2 店舗目

たらのコーヒー屋さんです。

2022年の政府予算が発表されました。

 

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火曜日に2022年の政府予算が発表されました。アイルランドは政府予算が発表されるときに、所得税率やら福祉給付金の金額やらの変更についても同時に発表されるので、国民全体の一大関心事になります。

 

変更の範囲は多岐にわたるので、重要な点やおもしろそうな点だけちょっとまとめてみました。

 

 

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えーと、まず所得税ですかね。アイルランド所得税率はシンプルで20%と40%。現在のところ単身者は年35300ユーロまでが20%、それ以上が40%です。2022年からこの境界値が1500ユーロあがって36800ユーロとなります。結婚している人 (市民パートナーシップも含む) でパートナーが働いていない人は境界値がやはり1500ユーロ上がって45800ユーロとなります。

 

 

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福祉の給付金も少しずつあがります。老齢年金や求職者給付は来年1月から週5ユーロ増えます。12歳未満の子どもがいる保護者に対する手当は週2ユーロ、12歳以上の場合は3ユーロ増えます。新学年が始まるときの洋服/靴手当は10ユーロ増えます。1人暮らしの老人むけの手当は3ユーロ増えて週22ユーロとなります。ただ、ボランティア団体などは、上昇幅が小さすぎて生活費の上昇についていけていないと批判しているようです。

 

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CO2排出量の多い車の車両税は1%から4%あがります。ガソリンも、ディーゼルがリットルあたり2.5%、ガソリンが2.1%あがります。

 

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ちょっとおもしろいのは、アーチストおよび芸術関係の仕事をしている人向けに、ベーシック・インカム制度が試験的に導入される件。とりあえず2022年から3年間。どいういひとがベーシック・インカムをもらう資格があるのかとか、詳細はまだ明らかになっていません。

 

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タバコの税金は1箱あたり50セント上がります。だいたい1箱14~15ユーロになるようです。小売店組合の人なんかは、タバコの値段があがるとブラック・マーケットが栄えることになると言っています。2019年のデータによると、アイルランドで消費されるタバコの15%が密輸されたもの、9%が合法的に海外で買ってアイルランドに持ち込まれたものだそうです。ブラック・マーケットでは1箱3.50~8ユーロで売られているそうです。ただ、データを見てみると、タバコの値段が上がったからといって、必ずしもブラック・マーケットで購入されるタバコが増えるわけではない。2009年から2019年の間で非合法のタバコの割合は10%から16%、2009年が16%で、2016年が10%です。

 

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暖房代補助は5ユーロ増えて週に33ユーロとなります。燃料代は最近値上がりしていますからね。暖房代補助をもらえるのは主に国の年金や求職者給付などで暮らしている人です。

 

育児休暇については来年7月から国が負担してくれる育児休暇が2週間増えるとのこと。1週間につき250ユーロです。

 

若い人向けの施策としては、19歳から23歳の人は公共交通機関が半額になります。また、17歳から25歳の女性の経口避妊薬、長時間作用型避妊法 (iudなど)、医師への相談料は無料になります。なぜ年齢制限があるのかということですけど、新しい税制が採り入れられる際には最も社会的に弱い人たちから始めるというのがよく採用される手段のようです。最終的には年齢に関係なく無料にする予定だと緑の党のライアン党首は言っています。

 

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あと、脱毛症に悩む人たちのためにカツラに補助金が出るようになったのも話題になっています。

 

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