ムラカミさんの名前を私が初めて聞いたのは、何年か前のダブリン映画祭でムラカミさんが強制収容所での体験を語ったドキュメンタリーが上映されたとき。都合が合わなくて見に行けなかったのですが、監督がアイルランド人で、なんでアイルランド人なのだろうと思っていたのですが、アイルランドのアニメ業界にものすごく関係の深い人だということをこの記事で知りました。っていうか、住んでいた。死亡記事のタイトルも「アイルランドのアニメ業界の父」となっています。
1970 年に映画のロケでアイルランドに来てたぶんアイルランド人女性と結婚してアイルランドに残ったそうだ。ロンドンやロサンゼルスなんかで仕事をしながら、彼がパートナーだったムラカミ・ウルフ社が『ニンジャ・タートル』のテレビの仕事を受けたときに、ダブリンにスタジオを作って 100 人ぐらい雇用していたらしい。
彼自身の監督としての代表作は、核戦争直後の老夫婦の静かな生活を描いた「風がふくとき」(1986)。
その人柄と知識によって業界ではおおいにリスペクトされていた人のようで、ダンレアリの美術学校 (IADT) やバリファーモットのアニメーション学校のゲスト講師だったほか、各国の映画祭に招かれてスピーチしたり、ディングル国際映画祭には彼の名前を冠した賞があるそうです。
RIP