たらのコーヒー屋さん - 2 店舗目

たらのコーヒー屋さんです。

映画『ストップ・メイキング・センス』

1984 年、アメリカ映画
監督: ジョナサン・デミ
出演: トーキング・ヘッズ
 
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7 年ぐらい前にプラハに旅行に行ったときに、街をぶらぶらしていたら、ジャズ・クラブという看板が出ていたので、入ってみました。演奏していたのはアマチュアかセミプロのバンドだったんだけど、バンドが演奏している間、お客さんは行儀よく耳を澄ませ、演奏が終わると温かい拍手を送るのでした。
 
アイルランドは絶対そんな風にならないので新鮮に感じました。アイルランドは演奏者と観客の垣根がすぐにぐずぐずになってしまって、混然とした一つの場になります。客は聞いてるんだか、踊ってるんだか、暴れてるんだかわからない状態です。
 
技術博物館で工業製品の作り込みの凄さを見たときも感じたのですが、チェコの人は日本とちょっと近いところがあるな、と思いました。
 
それはともかく、今、ライトハウス・シネマで『ストップ・メイキング・センス』のリバイバル上映をやっています。これは、ショーン・ペン主演の『ThisMust Be The Place』の公開に合わせたものです。『This Must Be The Place』がトーキング・ヘッズの曲のタイトルからとられたものだし、デビッド・バーンも自身の役で出演しています。
 
四半世紀近く前のコンサート映画を見に来る人がいるのかなあと思いながら先週の金曜日に行ってきたのですが、結構入ってました。しかも若い人が多い。この映画がリリースされたときには、まだ生まれてなかっただろうみたいな人も。
 
最初の 3 曲ぐらいはみんな座って「カモン、デイビッド」とか言うぐらいだったんだけど、それからだんだんスクリーン前のスペースに出て踊り出します。最終的には30人くらい、ビール片手に。席に座ってた人の方が少なかったですね。
 
それで、アイルランドに住んでる人はわかると思うんだけど、酔っぱらってる女の子がやってきて座ってる人を前に引っぱり出そうとするんですよ。私はいい年なんで、行かなかったですけど。
 
この映画、たぶん封切り時に見たと思うんだけど、「たぶん」なんて言ってるくらいだからあまり印象に残っていない。だけど、今回見てみたら、凄いよこの映画。一曲ごとにひとりずつメンバーが増えていく序盤からセットやら仕掛けやらアイデアが満載で、音だけじゃなくて映像としても見ごたえがあります。
 
この当時、私はトーキング・ヘッズを別に嫌いではなかったんだけど、ちょっと奇を衒いすぎと思っていましたが、今、曲を聞いても全然古臭く感じないです。バーン以外のメンバーの髪型とかティナの体の揺らし方とかはさすがにすごく80年代なんだけど、バーンだけはその立ち姿も時代を超越してる。下でご紹介するYoutube のビデオに「This is as relevant as ever.」ってコメントを付けてる人がいるんだけど、まさしくその通りです。
 
映画『This Must Be The Place』の中でもトーキング・ヘッズがコンサートで一曲歌うシーンがあるんだけど、そのセットも意表を突かれます。
 
それでは、トーキング・ヘッズで『サイコ・キラー』。どぞー。




Talking Heads - Stop Making Sense - PsychoKiller