たらのコーヒー屋さん - 2 店舗目

たらのコーヒー屋さんです。

キャラ立ちとトゥギャザネス

もう W 杯が終わってしばらく経ってしまったけれど、今回の日本代表チームは、ほんとうにいいチームだったなー、と思う。結果出したからいいチームに見えるというのもあるだろうけど、やっぱりいいチームだから結果も出たのだと思う。

ひとつには、それぞれの選手のキャラが立っていたということ。ビッグマウスだけど結果も出した本田選手とか、自陣に戻って守備してるかと思えば前線で潰れ役になったかと思えば審判に喰ってかかってた大久保選手とか、逆に殺し屋みたいに無表情で走り回ったりツっ掛けたりしてた松井選手とか、責任感強そうで学級委員長タイプの長谷部選手とか。後ろの方でもトゥーリオ選手や川嶋選手は闘志を表に出すタイプだし、中澤選手はどっちかっていうと男は黙って獅子奮迅の仕事しちゃうタイプ。これだけ気持ちの強い選手がいっぱいいると、遠藤選手みたいに飄々としたタイプも生きてくるし、阿倍ちゃんみたいにステルスで敵の攻撃つぶしちゃう選手も頼もしく見えてくる。長友選手はいつ見てもなんであんなにさわやかに笑みを浮かべてるんだろうと思ったし、一番キャラが立ってなかった駒野選手は最後に目立った。

英語でもチームに character がある、っていうのはチームを褒めるのによく使われます。They are full of characters. とか。

キャラが立ってる選手っていうのは、チームにそういう人が 1 人いるとほんとにありがたいっていう選手。だけど、3 人いたらうざいだろう、みたいな。たとえば、本田選手とか、トゥーリオ選手とか、大久保選手とかがチームに 3 人いたらと思うと、うざくて見てらんないでしょう。まともなことしか言いそうにない長谷部選手とか 1 人で十分。2 人もいたらうざいだろう。でも、ほんといてくれて助かったんだけど。

たとえば、オランダでも、ファン・ボメル選手みたいな強面潰し屋タイプがチームに 1 人いたらホント助かると思うんだけど、そんな選手ばっかでチーム作ったとしたら、それはちょっと違う。

あと、今回、よく聞いたのは togetherness っていう単語です。「一体感」ぐらいの意味でしょうか。以前はあんまり聞かなかった気がするんだけど、今回の W 杯の解説ではすごく使われてた。今回の日本は togetherness ありましたねー。前回ドイツ大会のときの日本は。。。まあ、いいや。

togetherness が重要なのは、今回ボロボロだったフランス・チームを見ればわかるし、表には出なかったけど、イングランドもたぶんチーム内でいろいろあったんだと思う。いつもは内紛で力が発揮できないと言われてたオランダが今回はまとまって決勝まで行ったりとか。ちょっと方向性が不思議だったけど。

だから、キャラを立てるってことと togetherness ってことは一見矛盾するみたいだけど、実際は両立するし、両立させたチームは強いと。

普通は形容詞に -ness が付いて名詞になるんだけど、togetherness って副詞に –ness が付いてるから心に引っかかる。あと、トゥギャーダネス (th はダブリン風に d で代用) って口に出して言うと、ちょっと爽快感がある。