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松本山雅、JFL 昇格おめでとう (1/2)

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長野県松本市を本拠地とする松本山雅 (まつもとやまが) FC が、地域リーグ決勝大会で 1 位となり、来年の JFL 昇格を決定的にしました。おめでとうございます。

サッカーにあまり関心のない方のために説明しますと、JFL (日本フットボール・リーグ、英語名が Japan Football League なので略称が JFL です) は J リーグのすぐ下のレベルのリーグです。JFL は全国リーグであり、一般にアマチュア・リーグの最高峰という言われ方もしますが、実際にはフルタイムのプロ選手も多数所属しています。

その下が地域リーグになります。全国を 9 つの地域に分けてリーグ戦を行うわけですが、松本山雅の所属する北信越リーグはまれにみる激戦区だったのです。松本のほかにも、長野市の長野パルセイロと石川県のツエーゲン金沢とJ リーグ入りを目指すチームがあり、J1 のアルビレックス新潟の下部チームも交えて熾烈な戦いを繰り広げてきました。しかし、ずば抜けた実力で北信越リーグを卒業するチームがないまま数年が過ぎ、ニュートラルなサッカー・ファンからは「無駄に熱いリーグ」というありがたくない称号も与えられていたのでした。

今シーズンの松本は、北信越リーグを 4 位という不本意な成績で終えたのですが、敗者復活戦ともいえる大会で優勝し、地域リーグ決勝大会 (各地域リーグの上位チームが集って JFL への昇格を争う大会) への参加資格を得ることができました。この地域リーグ決勝大会っていうのが凄くて、一次リーグの 3 試合を金曜からの週末 3 連戦でこなして、1 位になったら次の週末に決勝リーグで 3 連戦っていう日程なのです。しかし、アマチュア (仕事持ってる人) の大会っていう建前だから日程上仕方ないらしいです。

松本は、一次リーグを突破し、決勝リーグも初戦の金沢戦を PK 合戦の末、落としたものの、残る 2 戦を 2 連勝。悲願の JFL 昇格を決めました。

まことにおめでとうございます。

私は長野県や松本市とはまったく関係のないサッカー・ファンですが、松本山雅には心情的に惹かれるものがありました。それにはいろんな理由があるんですが、まずひとつはクラブ設立の経緯です。

松本山雅は 1960 年代に長野県の代表だった選手たちが集まってクラブを創設しました (当時は単に山雅クラブ)。山雅っていうのは当時の選手たちが溜まっていた喫茶店の名前です。実際にどういう話があってクラブが結成されたのか見ていたわけではないので知りませんが、喫茶店でうだうだしていた選手たちが、暇だからクラブでも作ってあそぼーぜ、みたいなノリで話が盛り上がり、あれよあれよと言う間にクラブ設立に至ってしまったのではないかとロマンチックに想像しています。

だから、松本山雅は、企業クラブみたいになんか上の方から降ってきたモノではなく、サッカー好きの個人の純粋にサッカーで遊びたいっていう気持ちから生まれた、自然発生的なクラブといえるんではないでしょうか。もちろん、日本の企業が果たしたスポーツへの貢献を軽んじることはできませんが、松本みたいな経緯で創設されたクラブで、ここまで大きくなってきたクラブって日本ではほかにはあまりないですよね。甲府とかはそうかもしれません。

たとえば、イングランド・プレミアのアストンビラなどは、クリケット・クラブの選手たちが、冬はやることないからサッカーでもやらない? みたいな感じで始まったそうです。松本のチーム結成の経緯にも似た匂いがあるし、私はそういうのが好きです。

(続く-> http://blogs.yahoo.co.jp/tarascoffeeshop/23066792.html)