たらのコーヒー屋さん - 2 店舗目

たらのコーヒー屋さんです。

Vodafone 対 Eircom

Eircom (エアコム) っていうのはアイルランドの電話会社で、以前は国営でしたが今は民営化されました。日本でいえば NTT みたいなものです。ボーダフォンはもちろん携帯電話の大手ですね。

 

ボーダフォンがアイルランドで固定回線の市場に参入するということで、大々的に CM を打ちました。アイルランド中の仕事場や家庭のドアがボーダフォンのコーポレートカラーである赤に変わっていくというCMなんですが、固定回線の市場では巨人であるエアコムに挑戦状を叩きつけるという意味で、CM の中でわざわざエアコムの名前を出しています。

 

 

これに対してエアコムは反撃を開始します。ボーダフォンの CM の最後に出てきた通り、ダブリンはリングスエンドの Doris Street という通りらしいですが、この通りをロケ地に選んで、次のような仕返し CM を作成しました。

 

 

ボーダフォンの赤が、エアコムのコーポレートカラーであるオレンジに変わっていくという CM です。赤いペンキははぎ落されて箒ではかれちゃったりして哀愁を誘います。2 軒のドアだけ実際にオレンジに塗らせてもらって、あとは CG で処理したそうですが。

 

エアコムのサービスにはさんざん泣かされてきた私ですが、この CM はウイットが利いていて面白いと思いました。

 

しかし、真の意味での勝者はドリス・ストリートにお住まいの皆さんです。両方の会社からお金をもらったうえに、「うちの家、CM に出たんだよねー」って孫子の代まで語り継ぐ権利を獲得したわけです。こういうのって漁夫の利っていうかな? たぶん言わない?

 

イメージ 1

(Doris Street)