ワールドカップ予選プレイオフ第2戦がパリで行われました。アイルランドはいったんは1対0として2試合の合計得点を振り出しに戻したものの、延長戦でフランスに得点を許し、ワールドカップ出場はかないませんでした。
フランスのゴールはティエリ・アンリの明らかなハンドボールから生まれたものです。遠目からのフリーキックをゴールライン際でアンリが左手でトラップ。審判はこれを見逃し、アンリからのクロスをゴール前に詰めていたギャラスが得点しました。
ここまで明らかな誤審がこの大事な試合で起ころうとは。

試合前に時間を戻します。8時キックオフでしたが、7時20分に中継番組がスタート。スタジオで評論家のディスカッションが始まります。1点リードされて敵地に乗り込まなければならなかったアイルランドが不利であることは誰もが認めています。評論家の一人、ジョン・ジャイルズは「not impossible, but improbable」(不可能ではないけれども、起こりそうにない)という言葉でアイルランド予選通過の可能性を表現します。
この辺は現実的というか、サッカーの専門家として冷静な見方を視聴者に提示してくれます。「絶対に負けられない戦いがなんちゃら」みたいなことを言って、視聴者をあおることしか考えてない日本の民放のサッカー中継が恥ずかしくなります。
試合結果については、評論家もファンも cheated (詐欺)、robbed (盗まれた) などという言葉で怒りまたは落胆を表してました。しかし、アイルランド・チームのパフォーマンスについては異口同音に賞賛していました。Proud to be Irish (アイルランド人であることが誇らしい) と。
現地解説のジム・ベグリンは、heroic という言葉を使って選手を褒め称えます。彼が heroic という言葉を使うのは、2002 年ワールドカップの対スペイン戦以来だそうです。
今日のアイルランドはトラパットーニ監督になってから最高の試合をしたと思います。決定的なチャンスも何度かあったので、90分で決められていればなと悔いは残ります。
ティエリ・アンリのハンドについては、評論家も本能的にあれは手が出るだろうと言い、試合後インタビューに答えたケビン・ドイル選手も同様の意見で、アンリを責めることはありませんでした。あそこまで明らかなハンドがなんで見逃されてしまうのか、という点が論議の的です。ビデオ判定の導入はほんとに考えた方がいいかもしれません。ラグビー、テニス、クリケットなどでは実際に映像が判定に活用されているわけですから。
あのスウェーデン人の主審は、ビデオを見直して、しばらくの間眠れない夜が続くかもしれませんね。サッカーの審判というのも大変な仕事です。
2009/11/19:
「彼が heroic という言葉を使うのは、2002 年ワールドカップの対ドイツ戦以来だそうです。」を「...スペイン戦以来だそうです」に変更しました。私の勘違いだったので。
「彼が heroic という言葉を使うのは、2002 年ワールドカップの対ドイツ戦以来だそうです。」を「...スペイン戦以来だそうです」に変更しました。私の勘違いだったので。