3月から4月にかけて1か月ほど日本に帰っていました。日本に帰るとJapan Rail Passを使って1週間ほど国内を旅行するのを慣例にしています。今回は東北を回ってきました。秋田や青森にはまだ行ったことがなかったので。
花巻の宮沢賢治記念館や五所川原の太宰治記念館「斜陽館」をめぐり、秋田県立美術館で藤田嗣治の「秋田の行事」を見たりしたのですが、街として印象深かったのが秋田県角館 (かくのだて) でした。
角館は江戸時代からの武家屋敷の通りが空襲にも遭わずにそのまま残っているのです。武家屋敷に実際に入って見て回ることができます。まだシーズンオフなので閉まっているところもあったのですが、3軒見学することができました。
その3軒というのが三者三様なんですね。最初に行ったのが川原田家。こちらは希望すればガイドさんが一緒に回ってくれます。たまたま訪問客が私1人だったのでつきっきりで説明してくれました。
2軒目は青柳家。ここは敷地が広くていわば武家屋敷テーマパークのようになっています。刀や槍を実際に持ち上げて重さを実感したり、レトロな洋風茶店で休憩したり、代々の当主の方が収集した蓄音機、時計、カメラなどを見ることができます。
3軒目は石黒家。ここはまだ子孫の方が住んでおられます。ですので見学できるのは一部だけになります。たまたま当主の方が出てこられて、「ありがとうございます」と上品に挨拶していただきました。
変な言い方になるかもしれませんが、角館は武家屋敷自体の素晴らしさもさることながら、観光地としてすっきりまとまっていて気持ちいいです。武家屋敷は1つのエリアに固まっているので導線はほぼ決まっています。次にどこにいこうかと迷う余地はほぼありません。自分で意思決定するストレスから解放されるわけです。時間があれば町人エリアの方にも足を伸ばそうか、と考えるくらいです。
最初に駅前の観光案内所 (これも風情のある建物) に行ったのですが、そこで係の人が地図をくれて、手際よく行くべき場所を教えてくれます。全部回るのにだいたい3時間ぐらいという目安も言ってくれます。3時間というのがまたちょうどいい長さなんですよね。
武家屋敷の見学料は最初の川原田家が300円、あとの2軒が500円でした。ちょうどいい値段だと思います。観光地はお金をしっかりと取った方がいいんですよね。観光客にお金を落としてもらっての観光地ですから。
私は武家屋敷を回った後、町人街の方にいって、稲庭うどんをたべてきました。この飲食店の建物も昔のものなのでは。おいしかったです。
そして駅に向かう途中にあったおもしろそうな喫茶店でケーキとコーヒーを頂きました。
角館は盛岡からも秋田からも新幹線で40~50分くらい。私は3月の下旬に行ったのですが、2週間ぐらい後だと桜が綺麗だったようです。