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バリー・コーガンがBAFTAで助演男優賞を受賞

『イニシェリン島の精霊』で主人公の風変りな隣人を演じたバリー・コーガンが、BAFTA (英国アカデミー賞) の助演男優賞を受賞しました。

 

コーガンは、TVドラマ『Love/Hate』のネコ殺しの少年役で注目を浴び、その後はハリウッドのブロックバスターやアート系の映画にひっぱりだこ。ダブリン出身の30歳。

 

生い立ちが複雑で、母親が薬物中毒で彼が12歳のときに他界。13軒の里親の家庭を転々とした後、おばあちゃんや叔母や姉に育てられた。

 

昨日のBAFTAの受賞スピーチを訳してみました。短いながらも気持ちの伝わるダブリン訛りのスピーチです。

 

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(猫背になってポケットをあちこち探りながら) どこにしまったっけな。ちゃんと準備しておくべきだった。感謝する人のリストを作っておいたんだ。マーティン(マクドナー監督・脚本)、ありがとう。とても緊張してるのでサクサクいくね。マーティン、コリン(ファレル)、ブレンダン(グリーソン)、ケリー(コンロン)、キャストの皆さん、スタッフの皆さん、プロデューサー、フォックス・サーチライト、アイルランド(観客から歓声)、ブランド(息子)。自分の魂のために、そしてブランドのためにこの賞が欲しかった。母さん、そして、私が生まれ育った地域で何者かになろうと夢見ている子供たち。この賞は君たちのものだ。

 

彼の生まれ育った環境を考えると、”my mother”のところでぐっときてしまいます。そして、最後の「この賞は君たちのものだ」のところで”for youse”とyouが複数形になっているのにもダブリン愛を感じてしまいます。

 

余談ですが、彼の苗字(Keoghan)を「コーガン」と日本語で表記するのはなんとかならないのかなあと思います。英語圏のエンターテイメント業界では「キョーガン」のように読むように落ち着いたようです。アイルランドではghを発音せずに「キョーアン」と呼ぶ人もいるようですが。次の動画はダブリンのラジオ局が彼にインタビューしたときのもの。冒頭でパーソナリティーが「バリー・キョーアン」と呼び掛けているのがわかります。

 

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昔、阪神にキーオというピッチャーがいました。アイルランド系で綴りはKeogh。これはアイルランドではけっこうよくある苗字です。彼はアメリカ人だからキーオという風に読んだのかもしれませんが、アイルランドではこの苗字はだいたい「キョウ」と読みます。たぶんKeoghanもKeo + ghan ではなくて、Keogh + an なんでしょうね。

 

2023/02/22追記

その後でてきた情報によると「キョーガン」の表記が一番近いようです。

tarafuku10.hatenablog.com

 

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