ベルギーのブリュッセル近郊にあるイギリス食料品専門店の棚を、アイルランド産の製品が埋めたという話題です。RTEのニュースから。
これはもちろんブレグジットの影響です。店長のライアン・ピアースさんによると、1月1日から商品が入ってこなくなり、しょうがないので週末を休みにし、そのあと10日ほど完全に店を閉めたとか。関税で止まっている商品もあれば、港で送り返された商品もあれば、あきらめて送るのをやめた商品もあるそうです。
そこで彼らが助けを求めたのがアイルランド。マスグレーヴというアイルランドの大手食品卸売会社 (スーパーバリューとかのオーナー) からの食料品満載のトラックが3月5日の朝到着しました。商品点数は300点ほど。卵、ベーコン、ミルク、チーズ、ハムなど。ロスレアからダンケルクの航路をとおって2日かけてベルギーに到着しました。
再びピアース店長「いまのところイギリスからの品物はまったく届かない。アイルランドからの商品に完全に頼っている。少しずつイギリスからの商品も届くようになるだろうが、問題が解決するまでイギリスからの供給に切り替えることはない」
しかし、問題が解決される見込みは薄いので、このUKグルメ・スーパーマーケットは次第にアイリッシュ・グルメ・スーパーマーケットになっていくのではないか、と記者さん。
お客さんの反応もいいようです。ある女性は「ベルギーにはいいベーコンがないのよ」とおっしゃっています。
このブリティッシュ・スーパーマーケットは、サプライ・チェーンを再構成することにより店を開けることができました。ピアース店長「時間はなくなりかけていた。アイルランドからの商品が届かなければ、もっと長く店を閉じなければならなかっただろう。営業を再開することができなかったかもしれない」