たらのコーヒー屋さん - 2 店舗目

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2021年のクリスマス・コマーシャル (アイルランド/イギリス)

 

 

11月も中旬となり。大手小売店の今年のクリスマス・コマーシャルも出揃ってきました。今年はクリスマス商戦の始まりがちょっと早いようですね。ここでも紹介するジョン・ルイス (イギリスの百貨店) はクリスマスCMに例年力を入れているのですが、小腰は1週間ほどCMのリリースを早めたそうです。

 

去年のクリスマス・ショッピングはお店の方にしても消費者の方にしてもコロナのせいで不完全燃焼に終わりましたから、今年はその鬱憤を晴らしたくて、売る側も買う側もうずうずしているようです。

 

それでは、いくつかご紹介します。

 

まずは、スーパーマーケットのアルディ (Aldi)。チャールズ・チキンズによる『クリスマス・キャロット』というタイトルのストーリー仕立てになっています。お皿の上で誰にも食べられずに一人取り残されたことでいじけてしまったバナナが主人公。クリスマスの精に連れられてクリスマスの町を飛び回るうちに、自分がどれだけ周りの人に嫌な想いをさせていたのかを知り、心を入れ替えるというもの。メッセージ「For you to be happy, you need to be kind」

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次は百貨店のM&S。M$Sがドイツのお菓子会社からライセンスを受けて販売しているグミにパーシー・ピッグというのがあるんですが (ブタの形をしたグミです)、そのパーシー・ピッグが主人公。クリスマスのギフト・ボックスの中から出てきたパーシー・ピッグが妖精につれられてM&Sのフードホールの中をかけまわります。紹介される商品は、クリスマス・プディング、スモーク・サーモン、トリプル・チョコレート・パネットーニ。パーシー・ピッグの声をあてているのは俳優のトム・ホランドです。

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ブーツ (Boots)。主人公は Joy という名の若い女性。おばあちゃんからクリスマスのプレゼントにバッグをもらう。ところがそのバッグは魔法のバッグ。ほしいものがいくらでも出てくる (ただし Boots で販売している商品に限るっぽい)。将来の伴侶となる人と出会い、子供が生まれ、魔法のバッグからプレゼントを出してみんなに分け与えるジョイ。最後のシーン。大パーティーでおばあちゃんに香水を贈り、愛を伝える。

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TKマックス (TK Maxx)。田舎町の公民館にクリスマス・コンサートを聞きにやってきた人々。出演は内気なローリー少年。かたずをのんで見守る観客。覚悟を決めてオルガンを弾き出すローリー。曲はエアロスミスの「ウォーク・ディス・ウェイ」だ。しだいに調子がでてくるローリー。片足を鍵盤の上にのせてリトル・リチャードのスタイルで演奏する。集まった老若男女がノリノリになって最後にポーズを決める。メッセージ「Christmas to the Maxx」

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スーパーマーケットのリドル (Lidl)のCM。同じクリスマス・パーティーのシーンが現代、近未来、もっと未来の3パターンで繰り返される。未来になるとカメラやナイフが進化していたり、犬が翻訳機をクビに巻いて人間の言葉をしゃべったり、ヴィーガンになっていたりする。クリスマスのCMはホロっとさせるものが多いのだけど、リドルはばかばかしさを追求した。こういう楽しいもの好き。

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ジョン・ルイス (John Lewis)はイギリスの百貨店なんですけど、アイルランドではアーノッツの中に出店しているらしいです。同社のCMのタイトルは『Unexpected Guest』(予期せぬ来客)。宇宙船が難波して森に落ちてきた異星人の少女と地球人の少年が心を通わせるお話。クリスマスのひとときを共に過ごし、宇宙船の修理が終わって旅立っていく少女を見送る少年。

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余談になりますけど、このジョン・ルイスのコマーシャルを巡って、ちょっとした騒動が持ち上がっています。このCMの中で使われている曲は、フィリップ・オークリーとジョルジオ・モロダー1984年にヒットさせた『Together In Electric Dreams』。たぶん一度は耳にされたことがあると思います。元々はアップテンポの曲なのですが、スローテンポにアレンジしてロンドン在住のローラ・ヤングという若い歌手が歌っています。

 

ところが、アイルランドのザ・ポートレイツという夫婦デュオが、コロナで近しい人を亡くした人を慰める目的で、この曲を同様にスローテンポでカバーしており、シングルの売り上げをチャリティーに寄付していました。昨年の話です。

 

ポートレイツのメンバーであるロレイン&ジェレミー・ミリントンさんは、ジョン・ルイスの今年のCMで使われたアレンジは、2人が昨年リリースした曲のアレンジに酷似していると主張しています。ロレインさんは、「クリスマスの精伸に基づき、ジョン・ルイスも慈善団体に寄付するという立派な行いをしてくれるものと期待している」としています。「私たちに直接言ってくれればよかったのに。いつものようにフレンドリーで親切で立派な小売企業でいてくれればよかったのに」と言っています。

 

ジョン・ルイスの言い分としては、ザ・ポートレイツ側の主張に実質的な根拠はなく、また同社はいろいろな慈善団体に寄付をしています、ということのようです。

 

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オリジナルの『Together In Electric Dreams』

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ザ・ポートレイツの『Together In Electric Dreams』

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