2月13日付のアイリッシュ・インデペンデント紙に、アイルランド人の記憶に残るセクシーなシーンのベスト10という特集をやっていたのでご紹介します。
ポール・メスカルの GAA トランクス
「”セックス・シンボル”という言葉を聞いたときに、あなたは何を思い浮かべるか? マリリン・モンローのめくれあがるスカート? 浜辺を走るデレク・ボー? 白い足のアイルランド人男性が GAA のトランクスを履いているところはどうか?」と記者さんは書いています。ポール・メスカルは去年大人気だったドラマ「ノーマル・ピープル」(普通の人々) で主役のコネルを演じた俳優。なんか、ぱっつんぱっつんのトランクスだったらしいですね。
アラン・シャッターのセクシーな恋愛小説
「”チャタレー夫人の恋人” も “フィフティ・シェイズ・オブ・グレー” も忘れていい。元法務大臣のアラン・シャッターが書いたお色気ロマンス “ローラ” には及びもしないから」。アラン・シャッターさんは法務大臣を務めていたくらいですから、アイルランド人なら誰でも知ってるぐらいの政治家。むさくるしいおっさんです。政治家と秘書との間の情事を描いた小説らしいです。
アン・ドイルのキス
アン・ドイルは RTE ニュースの顔だった女性。引退してもう10年くらいになりますかね。1998年に『Don’t Feed the Gondolas』というバラエティー番組に出た時に、共演していたコメディアンのブレンダン・オコナーと口と口でキスした件。これは知らなかったな。あとで RTE の上の人に怒られたそう。
ケリーゴールドの広告
ケリーゴールドは、バターなど酪農品のアイルランドのブランドで、世界的にに輸出されています。「1990年代の最も記憶に残る広告の1つは、”誰が馬をフランスに連れていくの?”と尋ねるケリーゴールドの広告である。表面上は馬の売買のストーリーに見えるが、アイルランドの視聴者の目は、フランス人のファムファタールとがっちりとした体躯のアイルランド人男性の間に漂うロマンチックな緊張感に釘付けになった。2人は男性の年老いた母親に気付かれないようにキッチンで視線を交わし、バターについて思わせぶりな会話をする。結びのシーンでは、彼らが馬をフランスに連れていくだけでなく、関係をさらに先に進めることになるだろうことが明らかに見て取れる」
ボーイゾーンのダンス
ボーイゾーンが初めてテレビ出演したときの映像。これはもう伝説ですよね。1993年のゲイ・バーンが司会をしていたころの『レイト・レイト・ショー』です。メンバーがほぼ上半身裸みたいな衣装で出てきて、音楽にあわせてセクシーなダンスを踊ったんだけど、それが人前に出せるような代物じゃなかったんですよ。学芸会レベル。まだぜんぜん芸能人として活動する準備ができてなかったんだと思いますが、まあ今となっては微笑ましい映像です。ご存じのようにボーイゾーンはその後ブレークし、大スターへの道を駆け登っていくことになります。
『グレンロー』と干し草の上の情事
『グレンロー』は1983年から2001年までRTEで放映されたソープですね。アイルランドの田舎の村が舞台です。主要登場人物の2人が干し草がいっぱいの納屋の中で浮気をするシーン。ここから、とても有名なストーリーラインが展開されることになるらしいのですが、私は見ていなかったし、記事にも詳細は書いていないので、残念ながら詳しくはわかりません。
アンドリュー・スコット演じるセクシーな神父
アンドリュー・スコットはアイルランド人の俳優。『シャーロック』のモリアーティ役で有名。最近のドラマ・シリーズ『フリーバッグ (Fleebag)』で、アンドリュー・スコット演じる神父と主人公の女性 (フリーバッグという名前) との間に恋愛感情が生まれる設定らしいのですね。カソリックの神父は女性とそういう関係になってはいけませんから、その辺の葛藤もドラマを盛り上げる要素の1つだったのでしょう。女性視聴者の間でもスコット演じる神父はホットということになり、グーグルによりますと、「Sex with Priest」という検索語が急上昇したそうです。
『ピュア・ミュール (Pure Mule)』の 3P
昨年は『ノーマル・ピープル』のセックス・シーンが話題になりましたが、2000年代半ばに放映された『ピュア・ミュール』も負けていません。カウンティ・オファリーに住む若者たちの生活を描いたドラマ。酒、薬、カジュアル・セックス。その中の1シーンで、3人の登場人物 (女性2人、男性1人)がジョイントをきめ、ワインを飲み、3人でセックスする描写があるそうな。「カウンティ・オファリー」と「3P」という予想外の言葉の組み合わせがいいですね (笑)。「ピュア・ミュール」というのはオファリーの方言で、文脈によって「すごくいい」の意味にも「しょうもない」の意味にもなる表現。
サリー・オブライエンと彼女があなたを見る視線
これも私は初めて知ったんだけど、1970年代のハープ・ラガー (ビール) のコマーシャル。海外で働くアイルランド人男性が故郷を思い起こす。ナレーション「故郷について懐かしく思うのは、雨と緑とハープ・ラガー。夜が来て、友だちが来て、ハープのパイント。そして、サリー・オブライエンがくれる視線」。サリー・オブライエンは架空の人物。町のマドンナ的存在でしょう。演じるのは、イギリス人女優のヴィッキー・ミシェル。彼女のまなざしとほほえみに、アイルランド中の男性が虜になったそうです。
リバーダンス
リバーダンスは、もともとは1994年のユーロビジョン・コンテストの幕間に演じられた10分足らずの余興でした。しかし、製作陣の力の入れようは相当なもので、音楽にしても踊りにしても、伝統に基づきながらも斬新で豪華で深みのあるステージに仕上げました。セクシーなダンスと言えば、それまではタンゴやルンバでしたが、アイリッシュ・ダンスがそれに加わったのがこのときです。プリンシパル・ダンサーはジーン・バトラーとマイケル・フラッタリー。このときの2人は、若々しさもあり、円熟味もありと、すばらしいダンスを披露してくれました。その後、リバーダンスは独立したショーとなり、世界各国で上演され、大好評を博すことになります。Wikipedia によりますと、これまで世界の 450の会場で公演が行われ、動員した観客数は2500万人。世界で最も成功したダンス・ステージと言われています。