私はツイッターで Dublin Ghost Sign というアカウントをフォローしています。今は使われていないダブリンの昔の看板やサインの写真を集めるアカウントです。
Web サイトはこちら。
昨日でしたか、このアカウントから次のようなツイートが回ってきました。
Finally got to #Dublin7 to see this lovely old sign for Judd Brothers, Hide and Skin Merchants on Hendrick Street. H/T to @CiaranCuffe for alerting me to this bit of history about the street: https://t.co/b8EEIHGCdO#DublinGhostSigns pic.twitter.com/HcaDop36xZ
— Dublin Ghost Signs (@DublinGhostSign) 2020年7月23日
スミスフィールドのヘンドリック・ストリート (Hendrick Street) に「ジャッド・ブラザーズ皮革商」(Judd Brothers, Hide and Skin Merchants) のサインが出土したというツイートです。
ヘンドリック・ストリートは私の家のすぐ近くですし、皮革商 (Hide and Skin Merchants) という言い方に興味を惹かれましたので、さっそく写真を撮りに行ってきました。ちなみに、Hideも Skinも革という意味ですが、細かくいうとどう違うのかはわかりません。
ここは、つい最近まで大きな広告ボードがあった場所です。それが半分ぐらいはがされて、過去のサインが表に出てきたということなんですね。
ジャッド・ブラザーズ皮革商について調べてみると、次のような Web サイトが検索に引っかかりました。ヘンドリック・ストリートの歴史について書かれたページです。
「何十年にもわたって、ヘンドリック・ストリートはジャッド一族の皮革ビジネスと同義語であった」と書かれています。
マイケル・ジャッドという人物が川向うのワルティング・ストリートで事業を起こした後、1880年代にヘンドリック・ストリートに移転してきます。兄弟のイグナシアスとアンブロースも事業に加わり、事業規模は拡大します。しかし、1962年2月に発生した火災により、建物と在庫が焼失してしまい、事業は終焉を迎えます。
その後、この敷地には、ブラウン・ブラザーズという自動車部品商が入り、70年代にはGE (ジェネラル・エレクトリック) が事業所を構えます。21世紀に入るとエドモンドソンという電気部品商に代わり (これは私も覚えています) 、今はバーゲンタウンという家具屋になっています。
ヘンドリック・ストリートは、ルアス (LUAS: ライトレール) の通るベンバーブ・ストリート (Benburb Street) の1つ北にある、クイーンズ・ストリートとブラックホール・プレースをつなぐ短い通りです。バーゲンタウンの建物とかは非常に古びているので、ちょっとみすぼらしいイメージの通りだったのですが、ここに去年、ザ・ヘンドリックというブティック・ホテルがオープンしたのです。
このホテルは、ダブリン初のストリート・アート・ホテルと呼ばれていて、146あるすべての部屋にストリート・アートが飾られているそうです。部屋の中に飾られるストリート・アートって、どういう感じなんでしょうね。気になります。
また、クイーンズ・ストリートの角には、Token と言う名前のレトロ・ビデオ・ゲームをいっぱい集めたパブ・レストランもあります。