たらのコーヒー屋さん - 2 店舗目

たらのコーヒー屋さんです。

日本独自のジャンルを切り拓いたYouTuber、RRCherrypie 氏

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昨日、YouTuber の話を書いたので、もう 1 人、私が注目している YouTuber をご紹介。


登録者数 300 万人を超え、視聴回数も 28 億を超えているのに、国内ではまったく知られていない日本のYouTuber、RRCherrypie 氏である。


この方、日本独自の動画ジャンルを切り拓いた立役者なのだが、まったく表に出てこず、無名を貫いている。性別も非公開なので男性か女性か、はたまた個人か集団なのかわからない。


RRCherrypie 氏の動画は、基本的に市販の知育菓子とかを黙々と作っていくというもの。BGM/ナレーション/顔出しなしで、手元だけ映し、現場音だけ拾う、というのがそのスタイル。


その結果、(1) 言語の壁がない、(2) 親が子供に安心して見せられる、(3) AMSR 好きの人にも大受け。AMSR というのは、Autonomous Sensory Meridian Response の略で、まあ簡単に言えば音フェチです。


海外のメディアで取り上げられたのがきっかけだと思うが、言語の壁がないことから、RRCherrypie 氏の動画は海外の人にはよく知られており、コメント欄は横文字で埋め尽くされる。「ああ、この動画、小学生のときに見たよ。いま大学生になったけど」みたいなコメントもある。


BGM/ナレーション/顔出しなしで、手元だけ映し、現場音だけという RRCherrypie 氏のスタイルを踏襲して、登録者数 100 万超えを達成しているYouTuber が日本には何人もいる。動画の中で作るものは、料理、工作などいろいろだが。


このスタイルの動画を外国人が作成しているのを私は見たことがない。彼らは基本、ナレーションやBGMを入れる。黙々と手作業しているのは日本人だけだ。


RRCherrypie 氏の大人気動画 (再生回数 2億6000万回ごえ)はこちら↓。

www.youtube.com


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BBCの「Japan with Sue Perkins」を見て、並行世界の日本の話かと思った件

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昨日、たまたまテレビを点けたら、BBCで「Japan with Sue Perkins」という番組をやっていたので途中から見てしまった。


Sue Perkins という50歳くらいの女性コメディアンが日本を旅して回るという番組なんだけど、正直のところ、私は最初、10 ~20年前の番組の再放送をやっているのかと思った。


取り上げる内容が古いのです。相撲、Aibo管理者養成学校、アイドルのコンサート (客が中年男性)、ソロ・ウェディング(独身が多い)、熊野古道など、古色蒼然としたステレオタイプがいっぱい。Aibo とか管理者養成学校とか今さらやります?! ソロ・ウェディングはまあ最近の流行りかもしれないけど、昔からあったし。


私は、日本に住んでいる外国人YouTuberの動画もよく見るんだけど、そちらは見てて楽しい。日本の人々や日常がありのままに捉えられているから。BBCのこの番組は、彼らが思う「変な国ニッポン」の構図に合う極端な事例を集めて番組にしてるので、並行世界の日本を見ているようだった。


YouTuberとスー・パーキンスの大きな違いの1つは、YouTuberの方は彼らの動画が日本人にも必ず見られるということを常に意識しているということ。だから、まず彼らは、極端な事例を日常のようにも見せたり、ひどい誇張をしたりしない。すぐに、ばれるから。


また、日本人に話を聞くときは親切そうな顔でふんふん頷いておきながら、画面に向かって一人喋りするときは冷笑的なことを言ったりするようなこともない。これも、日本人の陰で視聴者とインサイド・ジョークを共有しているように見えて感じが悪いから。スー・パーキンスがそれほど酷い冗談を言っていたわけではないが。


結局のところ、「言語も文化も違う見知らぬ土地に迷いこんだストレンジャー」的役割を与えられた進行役が、彼/彼女の常識を揺さぶられるような体験をして戸惑う姿を映し出す、という番組の構成事態が古いのだろう。


解決策としては、サブの進行役として英語のできる日本人を配して、スー・パーキンスにがんがんツッコミを入れていくというスタイルにすることか。まあ、そういう人材が少ないのは分かりますけど。


困るのは、スー・パーキンスはわざわざ日本に旅行する番組を作るくらいだから、日本にかなり興味どころか好印象を持ってる可能性もあるということ (本当のところは知りません)。彼女も番組ではプロフェッショナルとして別人格のペルソナを被っていると思うので、私がここでした批判は個人攻撃ではないっていうことでよろしくおねがいします。


今回の番組は2回構成なので、たぶん来週水曜の10時から第2回が放送されるんだと思います (調べてません)。


ちなみに、私がよくみる日本在住外国人 YouTuber:


Abroad in Japan (イギリス人。上で書いた「英語のできる日本人のサブ進行役」はこのチャンネルにときどき出てくる Ryotaro 氏をイメージしている)
www.youtube.com


Rachel and Jun: (日本人男性と米国人女性の夫婦。Jun 氏の料理チャンネルも秀逸)
www.youtube.com
www.youtube.com


Simon and Martina: (ポーランド系カナダ人)
www.youtube.com


Sharla in Japan: (カナダ人。昔は女の子女の子しすぎて好きではなかったが、今は結構好き)
www.youtube.com


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ラグビーW杯、主要国の外国出身選手の数を調べてみた

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まもなくラグビーのワールドカップが始まりますね。

ラグビーの代表チームの話になると、必ず出てくるのが、「なぜ日本国籍をもたない選手が日本代表にいるのか」「なぜ外国出身の選手があんなに多いのか」という話です。

これはまあ、国籍基準のサッカーや五輪と違うルールをラグビーが採用しているから、というほかありません。ちなみに私は、国籍や出身地にかかわらず、資格のある選手の中から最もいいチームが作れるように、分け隔てなく選出すればいいと思っています。

ところが、意外なことに、アイルランドでも外国出身の選手がチームに入ることを面白くないと思っている人がいるんですね。

先日、そのことについて、アイリッシュタイムズに記事が載っていました。

www.irishtimes.com


そこで、今回のアイルランド代表チームに外国出身の選手が何人入っているのか調べてみました。結果は 5人です。内訳は、南ア2人、NZ 2人、カナダ1人です。5人だと、私なんかは少ないと思ってしまいますけどね。

気になったので、他の主要国の外国出身選手の数も調べてみました。

イングランド 6 人 (NZ 2, 米国1, 豪州1, サモア1, フィジー1)

ウェールズ8人 (イングランド7, NZ 1)

スコットランド14人 (イングランド5, NZ 3, 南ア2, 豪州2, 香港1, 米国1)

フランス4人 (フィジー2, 南ア1, アルジェリア1) このほかに海外県のニューカレドニア出身の選手が2人います

イタリア8人 (NZ 2, イングランド2, ドイツ1. ジンバブエ1, アルゼンチン1, 南ア1)

豪州12人 (フィジー4, NZ 3, トンガ3, ジンバブエ1, パプアニューギニア1, 南ア1)]

ニュージーランド (トンガ3, サモア1, フィジー1)

南アフリカ1人 (ジンバブエ1)

スコットランドの人数が多いのは、イングランド生まれの選手が多いのでまあ理解できますが、オーストラリアが思いのほか多いのですね。

さて、今大会でも健闘を期待したい日本代表ですが、外国出身の選手は16人です。内訳は、NZ 6人、トンガ5人、南ア3人、豪州1人、韓国1人。

31人中16人という数字は、多いか少ないかと言えば、まあやっぱり多かったです。

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アイルランドに長く住んでいると、口に出すとき言い淀む日本語

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(1) 「アイルランド共和国

アイルランドという国の英語の正式名称は Ireland。日本の外務省も「アイルランド」と呼んでいる。アイルランド国内では基本的には「Republic of Ireland」(訳すと「アイルランド共和国」)とは言わない (例外あり、後述)。


「Republic of Ireland」っていうのは、実はイギリス政府がアイルランドという国の呼称として使っていた言葉。特に1998年のベルファスト合意までは、英政府は「Republic of 」なしでアイルランドのことを呼ぶことはまずなかった。共和国と北アイルランドが乗ってる島は Ireland という名の島なのだが、英国は「島全体が君らの領土じゃないよ。島と君らの政治体制とは別のものだから」というのを暗に強調したかったんだと思う。


アイルランド共和国の新聞で自国のことを指す時は「the State」(Sが大文字)と書くことが多い。または「the Republic」(Rが大文字)。ただ、例外はサッカー。FIFAがなぜかアイルランドのことを「Republic of Ireland」と呼ぶと決めていて、アイルランドのテレビのサッカー中継でも実況は誇らしげに「Republic of Ireland」と言う。


外国人が「Republic of Ireland」と言っても怒られたり、直されたりはしないのでご安心を。


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(2) 「国境」(アイルランド共和国北アイルランドの間の)

英語では「Border」なので、単に「境目」という意味。ベルファスト合意で北アイルランドが共和国の領土でないことは黙示的/暫定的に認めた感じになっているのだが(それまでアイルランドアイルランド島全体を領土と主張していた)、アイルランドの人にとっては、「なんかあそこ、線、引かれちゃったなあ」という感じではないのか。


(3) 「地域政党

DUP (統一アルスター党)などの北アイルランドだけを地盤とする政党や、スコットランドスコットランド国民党などを、地域政党と呼ぶのは抵抗がある。イングランドスコットランドウェールズ北アイルランドは地域じゃなくて国 (Country) だから。主権国家ではないけど。確かに私も昔は「え、北アイルランドが Country?!」って思ってたが、今では「地域」と呼ぶのは抵抗を感じるようになってしまった。


余談だけど、アメリカの田舎の人を馬鹿にするとき、「テキサスの人はテキサス州を国だと思ってる」などと言うけど、あれ、そんなにおかしいかな。「State」も「州」も国の意味だし (タレントの勝俣州和さんの「州」は「くに」と読む)、アメリカの州は日本の都道府県よりずっと自治の範囲が広いでしょう。イギリスのCountry と日本の都道府県の間ぐらいかな。


付録。

「Northern Ireland」っていう言い方もアイルランド共和国の人はあまり好まない。「the North」とか呼んでいる。もちろん、「北アイルランド自治政府」とか、政治体制を正式に呼ぶときには使うけど。個人的には「北アイルランド」と日本語で言う分には私は全然抵抗ない。また、外国人が「Northern Ireland」って言っても、怒られたり、直されたりはしない。


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親善試合: アイルランド 3 – 1 ブルガリア

 

www.irishtimes.com

9月10日、ダブリンで行われた親善試合。相手は欧州予選A組で最下位にあえぐブルガリアアイルランドは終盤に突き放して 3 – 1 で勝利。

アイルランドは若手中心のメンバー構成。交代選手を含めて5選手が初キャップを獲得した。

観客数は 18,259 人でスタジアムの収容能力の半分以下。親善試合ではお客さんが入らなくなっている。

私は試合は見られなかったのだが、両チームともパフォーマンスはあまりよくなかったとか。

アイルランドの次の試合は10月12日の欧州選手権予選、対ジョージア@トビリシ

アイルランド先発メンバー:
Travers (Bournemouth); Christie (Fulham), Long (Burnley), Egan (Sheffield United), Hourihane (Aston Villa); Cullen (Charlton Athletic), Judge (Ipswich Town), Browne (Preston North End); O’Dowda (Bristol City), Hogan (Stoke City), Curtis (Portsmouth).

サブ: Byrne (Shamrock Rovers) for Judge and Collins (Luton Town) for Hogan (59 mins), McClean (Stoke City) for Hourihane (68 mins), O’Hara (Burton Albion) for Travers and Stevens for O’Dowda (76 mins), Hendrick (Burnley) for Curtis (84 mins)

アイルランド得点: Browne (56 mins), K. Long (83), Collins (86)
ブルガリア得点: Popov (67)

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2020 年 Euro予選第 5 戦 アイルランド 1-1 スイス

www.youtube.com

9月5日、ダブリンで行われた2020 年 Euro予選第5 戦は、アイルランドが終盤で追いつき 1 対 1 の引き分け。

先制ゴールはスイス。74分、ゴール前でワンタッチ・パスをきれいに交換され、最後はスルスルと攻めあがっていたスリーバックの1人、シェアに決められた。

アイルランドは85分、左サイドからのマクレーンのクロスをマクゴールドリックがヘッドで叩き込んで代表初ゴール。同点。

試合自体はポゼッションで上回ったスイスが優勢で進めたが、スイスも決定的なシーンはあまりなかった。両チームのパフォーマンスの点でいえば凡戦。

監督のミック・マッカーシーは、終盤に追いついて同点に持ち込んだことを指して、”Very Irish” とコメントした。

他球場の結果は ジブラルタル0-6デンマークジョージアがお休み。アイルランドは5試合を終えて負けなしの勝ち点 11 でグループ首位。消化した試合の少ないデンマークとスイスが2位、3位に付けている。アイルランドの次の試合は9月10日のブルガリアとの親善試合@ダブリン。次の欧州選手権予選は10月12日の対ジョージア@トビリシ

www.irishtimes.com

アイルランド先発メンバー:
Randolph (Middlesbrough); Coleman (Everton), Duffy (Brighton), Keogh (Derby County), Stevens (Sheffield United); Hendrick (Burnley), Whelan (Hearts), Hourihane (Aston Villa); Robinson (Sheffield United), McGoldrick (Sheffield United), McClean (Stoke City).
サブ: Judge (Ipswich) for Robinson (58 mins), Hogan (Stoke City) for Hourihane (83 mins), Browne (Preston North End) for McGoldrick (90+3)
アイルランド得点: McGoldrick (85 mins)
デンマーク得点: Schaer (74)

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今月見た映画 2019 年 8 月

tarafuku10.hatenablog.com

 

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Once Upon a Time in Hollywood (2019 年、アメリカ)
邦題: ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド
8/15 at Light House Cinema
監督: Quentin Tarantino
出演: Leonardo DiCaprio, Brad Pitt, Margot Robbie
タランティーノ監督の新作。60年代終わり頃のハリウッド。落ち目の俳優 (ディカプリオ) とその付き人兼ダブル (代役) を務める男 (ピット)。そして、落ち目の俳優の隣に住むシャロン・テート (ロビー) とロマン・ポランスキー夫妻。俳優はなんとかポランスキーと仲良くなって輝かしいキャリアをなんとか取り戻したいと思っているのだが。。。現実世界でシャロン・テートに何が起こったか、皆さん、ご存知ですよね。その結末に向かって、プロットは進んでいくのか。古き良きハリウッドへのノスタルジーを満喫できます。

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Blinded by the Light (2019 年、イギリス)
邦題: ブラインデッド・バイ・ザ・ライト
8/18 at Light House Cinema
監督: Gurinder Chadha
出演: Viveik Kalra, Kulvinder Ghir, Meera Ganatra, Nell Williams, Aaron Phagura, Dean-Charles Chapman
ベッカムに恋して』のグリンダ・チャーダ監督の新作。6月に見た『イエスタデイ』と同様に、イギリスを舞台にアジア系の若者を主人公にしたミュージック・ドラマ。今回の音楽的ヒーローはブルース・スプリングスティーン。文章や詩を書くことが好きなパキスタン移民の二世。古い価値観を押し付ける父親に反抗しながらも、ヒンズー教徒の友人から教えてもらったスプリングスティーンの音楽に夢中になり、英語の先生のサポートも受けながら文章の修行に励む。父親との確執も最後には。。。実話に基づくストーリーなんだって。

 

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Gaza (2019 年、アイルランド)
8/21 at Light House Cinema
監督: Garry Keane and Andrew McConnell
パレスチナガザ地区の人々の暮らしを追うドキュメンタリー。監督は2人のアイルランド人。イスラエルに封鎖されているため物資は不足し、電気もすぐに止まる。東京23区の6割ぐらいの広さの土地に200万人以上が暮らす。ロケット弾はいつ飛んでくるかわからない。それでも、ガザの若者たちは塀の向こうにいるイスラエル軍に向けて石などをなげ、報復に銃撃されて手足を無くしたりする。カメラはそうした人々の生活を淡々と写し出す。

 

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Marianne & Leonard: Words of Love (2019 年、アメリカ、カナダ、ギリシャ)
8/23 at Light House Cinema
監督: Nick Broomfield
出演: Leonard Cohen, Marianne Ihlen
カナダの詩人/歌手のレナード・コーエンと彼の創作にインスピレーションを与えたノルウェー人の恋人マリアンヌのドキュメンタリー。イドラ島の芸術家コミュニティーみたいなところで知り合い、恋人になり、コーエンの芸術と女性一般への強い傾倒から疎遠になり、マリアンヌはコーエンの子供を堕胎し、それでも2人は友情を維持し、2016年に4か月も分かたずに2人はこの世を去った。先に亡くなったマリアンヌに送ったコーエンのメールは話題になったので、ご存じの方も多いかも。ただ、マリアンヌの最初の結婚のときの子供が精神に異常をきたして、大人になっての人生のほとんどを病院で過ごしているときいていたたまれない気持ちになる。この映画の監督のニック・ブルームフィールドもイドラ島時代の芸術家仲間。

私が最初にレナード・コーエンのことを知ったのは、ピーター・バラカンが深夜にやっていた音楽番組で。曲は『Dance Me to the End of Love』だったと思う。すぐにレコードを買ったと思う。

マリアンヌのことを歌ったコーエンの「So long, Marianne」(Live in Dublun)

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