サッカー日本代表のワールドカップでの目標がベスト4らしいんんだけど、これはどういう意味なんだろう。
ベスト4っていうのは確かにまったく実現不可能な目標ではない。1994年のアメリカ大会でブルガリア、1998年のフランス大会でクロアチア、2002年の日韓大会で韓国とトルコが達成している。これらの国々と日本はかなりいい勝負ができるだろう。
しかし、ベスト4って日本にとっては実力以上の結果であることも事実だ。FIFAのランキングだと日本は今40位ぐらいですか (もちろんFIFAのランキングは一つの指標にすぎないけど、とりあえずは客観的な基準で計算された指標なのでそれなりの有効性はあるでしょう)。日本より上位の国で出場できない国もあるだろうから、32の参加国の中で日本は20位から30位の間ということになるでしょう。だから、ベスト4っていうのは日本にとってはそうとうに実力以上の成績なわけです。
実際にベスト4を目指すのであれば、つまりベスト4に入る可能性を少しでも上げるのであれば、それなりの戦術を採る必要があります。実力以上の結果が欲しいのであれば、ある部分で相当なリスクを負う必要があるのです。ギャンブルをして、運も味方につけてそれに勝つ必要があるのです。具体的には、馬鹿みたいに守りまくって、事故でいいから一点取って勝つみたいな戦い方になると思います。つまりアンダードッグの立場を受け入れて、それに沿った戦い方をするということです。
現在の岡田監督の戦い方を見ていると、ベスト4が目標といいつつも、そんなにギャンブルしたいわけでもないらしい。日本の長所である中盤でパスをつなぎ、走り回ってプレスをかけ、すばしっこいFWでかき回して点を取る、みたいな戦術です。岡田監督がそれが日本の戦い方だというのならそれでいいでしょう (私自身はもっとサッカーはコンタクトスポーツだと思うので、ガタイの良い選手をあと2、3人入れた方がいいと思いますが、今さら時間もありません) 。でも、それだったら、目標はベスト4なんて言う必要があったのかな、と疑問に思います。普通に、目標は一次リーグの突破 (日本の実力からして十分に高い目標です)、突破できたら、そのあとは一戦一戦積み重ねていく、と。それでよかったんじゃないかなと。
岡田監督の真意はわかりませんが、なんかマスコミ向けのサービスで不用意な発言をしてしまったのかなという気がしてなりません。
