たらのコーヒー屋さん - 2 店舗目

たらのコーヒー屋さんです。

シェーン・マガウアン (1957 - 2023)

ポーグズのフロントマンだったシェーン・マガワンが亡くなりました。65歳。数週間前に奥さんのヴィクトリアさんが病床のシェーンの写真ツイッターにあげていたので、その写真を見て多くの人は心の準備ができていたのではないでしょうか。

 

私がアイルランドにきた大きな理由の1つがポーグズなのです。アルバムを聞いてこれまでで一番衝撃を受けたのがポーグスの2枚目でした。粗削りで若々しくしかもノスタルジック。パンク・ロックアイリッシュ・トラッドの合わせ技というアイデア自体はシンプルかもしれませんが、シェーンでなければこれほどの斬新さを感じさせるアルバムにはならなかったのではないかと思います。当時まだデビュー盤は日本版がでていなかったので、急いで高田馬場のオパス・ワンという輸入盤屋に買いにいったのを覚えています。

 

仲間だった友人のミュージシャンからのみならず、アイルランドの要人からも追悼のメッセージが寄せられています。その中からマイケル・D・ヒギンズのメッセージの一部をご紹介します。

 

His words have connected Irish people all over the globe to their culture and history, encompassing so many human emotions in the most poetic of ways.

 

彼の詩は、さまざまな人間的感情を最も詩的なやり方で包み込み、世界中に散らばったアイルランドの人々をその文化や歴史と結びつけた

 

大統領はまた、「彼の歌はアイルランド人の体験、特に海外で暮らすアイルランド人の体験を美しく捉えた」とも述べています。

 

シェーン自身もアイルランド人の両親のもとにイングランドで生まれ育ちました。小さい頃に母親の実家であるティペラリーで暮らしたことがあるのですが、ほとんどはイングランド南部で育っています。彼自身が移民なんですね。

 

ポーグズはシェーンもイギリス生まれですし、メンバーのほとんどがイギリス人なんですね。Wikipedia などを見てみますと、日本語版では「イギリスのロックバンド」、英語版では「English or Anglo-Irish Celtic punk band」などと紹介されています。しかし、そのスピリッツの部分ではポーグズ以上にアイルランドを体現したバンドはほかにないのではないかと思います。

 

今日 (12/1)のアイルランドの新聞の一面はすべてシェーンの写真です (ガーディアンはイギリスの新聞だけどおまけ)。

 

 

 

アイルランド情報 人気ブログランキング - 海外生活ブログ