「日本人は和を重んじ、排他的な国民ではなかったはず。どんなときも礼儀正しく、寛容で謙虚でなければならないと考えるのが日本人だ」
安倍首相が所謂ヘイトスピーチの件でこう発言したそうです。
私は安倍さんはどっちかというと応援してるんで、あえて書きますけど、この言い方で人に多様性を認めるように説得はできないんですよ。なぜかというと、「どんなときも礼儀正しく、寛容で謙虚でなければならないと考えるのが日本人だ」という同調圧力をかけることで、多様性に寛容になるように説得するという矛盾があるからです。多様性を認めようと言い募る人が、自分は人に同調圧力かけてなんで平気なんでしょうか。
それから「どんなときも礼儀正しく」といいますけど、礼儀正しさを目的化するのは間違いと思います。目的はあくまで他者と良い関係を築くことで、礼儀正しさはそのための手段もしくは戦略に過ぎない。ただその戦略がほとんどの場面で有効だというだけです。自動車教習所にいくと「クラクションはむやみにならさない」と教わりますけど、ほんとうに危ないときは相手と自分を守るためにクラクションを鳴らせ、とも教わります。それと同じ。クラクションを鳴らさないことが目的みたいに言ってはいけないと思います。
あと、私は公の場所で特定の人種を「殺せ」などと言うのは法律を作って処罰すべきだと考えています。
