アイルランド政府は、屋内飲食を再開するためのプランを公表しました。このプランによれば、ワクチンの接種を終えたか、最近Covidにかかって回復した約200万人の人が屋内で飲食できるようになります。このプランは、今日、火曜日にも国会で審議される予定。
アイリッシュタイムズ紙にこのプランに関するQ&A形式の記事が載っていたのでざっと訳してみました。
いつから実施されるのか?
法案内に具体的な開始日は記載されていないが、今月23日(金)または遅くとも27日(金)までに法案を発効したいと政府は言っている。
誰が屋内で飲食できるのか?
国家公衆衛生緊急チーム (Nphet) のアドバイスに従い、屋内飲食できるのは完全にワクチン接種を完了した人、または最近コロナに感染して回復した人に限られる。「最近コロナに感染」というのは具体的には過去6か月間を指すので、クリスマス前後の流行期に感染した人は、ワクチン接種を完了するまで屋内飲食できない。
どうやって確認するのか?
ワクチン接種を証明するために主に使用されるのは、EUのデジタルCovid証明書。これは基本的にはEU諸国へ海外旅行するときに使用することを目的としたものだが、屋内飲食にも使用できるようにする。現在、200万人にこの証明書を発行するための処理が行われている。Covidの感染については、医師からの診断書が証明に使用できるようになるみたい。今回の法律では、どのような文書が証明書として使用できるかは大臣が決めることができる。
どうやって確認するのか?
空港では係官がアプリを使ってデジタルCovid証明書を検証するが、飲食店ではスタッフが目視で確認することになりそう。他のIDを提示してもらって照合確認するかどうかは店の判断に任されることになりそう。
ワクチンを接種したときに受け取ったカードなど、非デジタルの証明書もそのうちに使用できるようになる見込みだが、それがいつになるかはわからない。どのような医療関係文書が証明書として使用できるかについては、数日以内に発表すると政府は約束した。
飲食店は顧客に関するデータは保持・使用することはできない。
EU以外の国の人は?
アメリカとイギリスからのお客さんについては、それぞれの国が発行した同等の証明書を確認のために使用できる。
子供はどうなるのか?
18歳未満の子供は、ワクチン接種済みまたはコロナ感染済みの大人と一緒なら屋内飲食できる。
屋内飲食に時間制限はあるのか? ソーシャル・ディスタンシングは?
テーブルの間が2m以上の場合は時間制限なし。2mない場合は1時間45分の時間制限がある。ワクチンを受けた人と受けていない人が混じるホテル内のレストランでは、ソーシャル・ディスタンスが必須。
誰がこのシステムを執行するのか?
警察がレストランを見回って客のワクチン接種ステータスを確認するようなことはなさそう。健康安全機構 (Health and Safety Authorities) とHSEが確認して回ることは今回の法律で認められる。アイルランド観光局 (Fáilte Ireland) は屋内飲食再開のための実務的なガイドラインを発行する予定。飲食店は、換気、フィルター処理、CO2監視装置などの職場安全プロトコルが期待されている。
従業員はどうなるのか?
特例として、ワクチンを受けていない従業員も職場の屋内で飲食を取ることができることがほぼ決定。ただし、野党がこの点にターゲットを絞って反対しているので、最後の最後までわからない。
違反した場合の罰則は?
証明書を偽造した人には最大2500ユーロの罰金が課される。規則をやぶった飲食店にはもっと重い罪が課される。今回の法律では、当局は飲食店に対して緊急休業命令や7日から30日までの屋内飲食営業制限を課すことができる。休業命令後にさらに違反した場合は、重い罰金や12か月までの実刑判決を受ける場合がある。事業主には、許可された人だけが店内にアクセスできるように「合理的な手段をとる」ことが義務付けられる。
抗原検査はどうなるのか?
現時点では、屋内飲食に関して抗原検査がどのような役割を果たすかは明確になっていない。すぐにどうのこうのという話にはならないみたい。新しく設立された政府の諮問機関が抗原検査に関するガイドラインを策定するように要請された。
このルールはいつまで続くのか?
いちおうの終了日は10月9日となっているが、3か月間延長可能。
次はどうなるか?
野党や飲食業界の代表者にブリーフィングが行われる。したがって、土壇場でなんらかの変更がある可能性もある。
