たらのコーヒー屋さん - 2 店舗目

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日本たばこがアイルランド政府を訴えると脅している件

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アイルランドで日本の会社の商品が市場シェアの 1 位を占めているのって、いくつかあると思いますが、タバコもそうです。ちょっと意外ですけど。

 

これは日本たばこ (JT) の子会社である JT International (JTI) が2007年にイギリスのギャラハーという会社を買収したからです。人気ブランドのシルクカットとかベンソン & ヘッジズとかを抱えています (この 2 つはアイルランドの売上げ 1 位と 2 位)。日本でお馴染みのセブンスターなんかが売られているわけではありません。

 

アイルランド受動喫煙対策といいますか、タバコの健康被害の予防・対策に非常に積極的でして、2004 年には世界で初めて屋内の職場や公共施設での喫煙を禁止する法律を施行しました。今度は、ヨーロッパで初めて、タバコのパッケージを標準化するという法律を施行しようとしています。

 

パッケージの標準化というのは、ブランド独自のロゴやデザインを一切排するということです。パッケージに書いてあるのは統一書体の商品名、気持ちの悪い写真 (ガンになった肺とか)、健康に関する警告文だけ。世界では、オーストラリアとニュージーランドで既に導入されているそうです。

 

まあ当然といいますかタバコ会社はこの法律に反対しておりまして、中でも JTI はこの法律が実現したらアイルランド政府を裁判所に訴えると表明しています。

 

反対の理由は、(1) 標準化されたパッケージが喫煙者がタバコをやめさせる、または子どもの喫煙を防止するといった効果は証明されていない。(2) 偽造タバコが増加する。(3) (他のどの商品でも行っているような) ブランドを消費者に伝えることができなくなる。(4) 競合他社の商品と差別化できなくなるので財産権が侵害される。ということだそうです。

 

4 日前くらいの新聞には、政府が法律を制定するのを差し止めるために訴訟を起こすのは、控えめに言っても物凄く大胆なことなので、他のタバコ会社は「やりすぎ」だと思っていると書かれていたのですが、2 日くらい前には別のタバコ会社 (John Player) も裁判所に訴える可能性を表明したそうです。

 

私は禁煙してから 10 年以上になります。もし生まれ変わることがあれば、タバコだけは吸うまいと心に誓っております。

 

上の写真は標準化されたパッケージのサンプルを手にするジェームズ・ライリー青少年担当相(ネットより)
下の写真はサウスサーキュラー・ロードにあるジョン・プレイヤー社の元工場だか事務所。閉鎖されて長い間、そのままになっています。

 

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www.irishtimes.com

 

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