たらのコーヒー屋さん - 2 店舗目

たらのコーヒー屋さんです。

バスキング条例

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道端で楽器を弾いて小銭をもらってる人のことをバスカー (Busker) と呼び、その行為はバスキング (Busking) です。

 

昔は割と自由にやれてて、いちおう法律的には Beggar (物乞い) と一緒のカテゴリなんで、厳密に言えば禁止はされてるんだけど、まあ町が華やぐということで、お目こぼしをもらっていたのでした (これは警察の人がテレビで言ってた)。

 

ただ、最近は、ダブリンの話ですけど、苦情も多いらしくて、条例ができるらしいです。

 

ダブリン市によりますと、継続的にうるさい音がする、商売の邪魔になる、夜眠れない、投げ銭を無理強いする、などの理由で、一般市民および商店から苦情が近年非常に多くなっているとのこと。

 

市は 2012 年に、185 人のストリートパフォーマーの同意を得て、強制力のない行動規範みたいなのを 3 か月の試験ということで導入したんですね。直後は苦情の件数が減ったそうですが、その後、また増加したそうです。

 

昨年、市は条例の草案を作りました。それは、グラフトンとテンプルバーでは午前 3 時までバスキングしてよろしい。ほかの場所は自由。許可証みたいなのは発行しない。ただし、ドラムの使用は禁止、というものでした。

 

しかし、条例が承認される前に、警察に「許可証システムなしだと取り締まれないし、強制力ないよ」と言われました。それから、商店の方も、その条例はちょっと緩すぎる。アンプは禁止にしてほしい。と文句を言っていました。

 

そこで、新しい条例では (まだ提案の段階です)、ミュージシャンは年に 30 ユーロを払って許可証を発行してもらう。ただし、アンプを使いたい場合は追加で 60 ユーロが必要。テンプルバーのエリアとオコネル通りの GPO (郵便局) の前は一切禁止。その他のエリアでは、バスキングは午前 9 時から午後 11 時まで。ただし、グラフトンだけは土日は午前 1 時まで OK だそうです。

 

ミュージシャンは同じ場所で演奏できるのは最大 2 時間まで。その後は 250 メートル以上離れたところに移動しないといけない。24 時間以内に同じ場所に戻ってきてもいけません。

 

この条例は、来週、市議会議員の承認が得られれば、その後、一般の人の質問・要望などを受け付け、市議会の最終決定を経て、来年初めに発効されるようです。

 

私も昔バスキングをちょっとやったことがありますので、規則でがんじがらめになるのはさみしいですけど、皆さんのじゃまになるようじゃいけませんもんね。ずっと前に、ダンレアリのお客さんの事務所に呼ばれて 2 日だけオンサイトで作業をしたことがあったんですが、窓の外でおじさんがずっとアコーディオンを弾いていました。5 曲ぐらいを延々ループで。私は 2 日だけだからよかったのですが、その会社の人は「ほんともう、たまんないんだよね」とおっしゃっていました。気持ちはすごくわかります。

 

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